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ポジ熊の人生記

雑記ブログの育て方をメインコンテンツに、時事オピニオンや書評などを日々更新中です。

先進的ボディスキャナー導入へ~撮影画像や利用者の声など

社会 社会-犯罪


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本年度(H28)中に新千歳と福岡に、羽田と成田にも近く導入される空港ボディスキャナーについて報道あり(7/13道新朝刊)。

この記事ではボディスキャナーの情報をまとめて記載する。

先進的ボディスキャナーの仕組み

かつてボディスキャンの技術が発展途上だった頃は、X線を使用したり、衣類を透過して身体そのものが露わになってしまうなど、健康上やプライバシー保護の問題があった。

平成27年10月から関西国際空港における運用評価試験で導入された「先進的なボディスキャナー」はミリ波と呼ばれる電波を短時間照射することで、衣服下等に隠れた危険物を把握できる。ミリ波は携帯電話の100分の1~1万分の1という微弱な電波で、妊婦にすら健康に被害が及ばない。

さらに、撮影された画像は身体が露わになる写真ではなく、プライバシーに配慮したイラスト風の画像でモニター上に表示され、隠れた物質が存在する箇所をポイントする。ポイントがあった箇所を係員がチェックするという仕組みで、撮影された画像自体はその場で消去される仕様となっている。

撮影時は専用の機器に入り、両手を上げて利用者が回るものや、カメラのようなもので撮影する方式など様々であるが、従来の接触検査よりも時間短縮を図ることが可能となった。

導入経緯

2020年のオリンピックに向けた保安体制強化

邦人殺害テロ事件を受けたテロ対策の強化

が主たる理由。

平成27年10月に関西国際空港

平成27年10月、11月及び12月に成田空港

平成27年11月及び12月に羽田空港

において試験運用が実施された。

試験運用期間中の保安検査場は、利用者全てに先進的ボディスキャンを受けさせて、任意のアンケート調査を行っている。

試験運用結果

関空、成田、羽田の3空港で検査を受けた17765人のうち、アンケートに回答したのは2509人(関空733・成田1132・羽田644)。

満足度など

検査全般について

満足:49%

概ね満足:21%

という結果が出ており、7割の回答者が好意的に受け取っていることがわかる。

満足・概ね満足の理由

待ち時間が短い:28%

検査前の準備が簡単:20%

検査時間が短い:22%

など、検査全般の時間や手順簡素化への評価が高かった。

大いに不満・やや不満と答えた人の割合と理由

2509人中

やや不満:6%

大いに不満:2%

理由としては

待ち時間が長い:25%

検査前の準備が面倒:17%

検査時間が長い:16%

静止姿勢が不快:10%

手を挙げる姿勢が不快:4%

が挙げられる。時間の尺度や感覚は主観的な部分もあり、また、別の利用空港と差異を感じてこのような回答した可能性がある。

個人的には、静止姿勢や手を挙げる姿勢への不快感を示すことに一定の理解を示したい。というのも、自尊心が高い人などは、降参の姿勢ともなりかねない姿勢について否定的になってしまうのではないかと考えるからだ。

運用の是非

積極的に導入すべき:44%

どちらかといえば導入すべき:29%

73%の回答者が導入に前向きな回答をしている。導入せずに、全身検査を行ったほうが良いと答えた人は、僅か5%に留まった。保安体制の強化については、多数がそれを望んでいることがわかる。

撮影画像

f:id:pojihiguma:20160714134703p:plain

ボディラインが露わになったり、透けた下着が移り込むなどのプライバシー侵害に配慮し、イラスト風の撮影画像になる仕様で、検査後は画像が消去される。これにより、プライバシーについて否定的な意見を述べる回答者は少なかったようだ。なお、画像に所持品の箇所が表示されれば、その後は係員の接触検査へと移行する。

巷の声

2020年のオリンピックまでに、空港利用者に先進的ボディスキャナーを周知させて抵抗感をなくしたほうが良い、という意見には僕も賛成だ。もっとも憂慮していたプライバシー侵害については、問題なさそうだし、利用者全体の安全性が向上するのは喜ばしいことである。 

動画では被写体を実写で撮影してしまうため、プライバシー配慮が欠けているようにもとれる画像になってしまうが、今回全国に導入が予定されている機器は、イラスト風の画像が表示される。

確かに、喜んで検査を受ける人は少数だろう。導入には賛成だが、僕もスキャニングだれたいとは思わない。気持ちの問題か。

実際に受けている人が画像をツイートしている。これは参考になる。

手を挙げる形式以外にも、このようにカメラ撮影のような機器もある。 

所感

機器が導入されたあとの運用形式が気になる。というのも、従来は手荷物をトレイに乗せて機械で検査し、金属探知のゲートをくぐって手荷物に問題が無ければすんなり通過できたわけで、ここでは80秒もかからなかった気がする。先進的ボディスキャナーを全ての利用者に実施するというのであれば、従来よりも保安検査に大幅な時間を要すのではないか。または、金属ゲートを通過して異常があった利用者についてのみ、スキャニングを実施するのか。ここらへんが気になるところ。まぁ、金属以外でも液体を混合させて爆発物を作ることは可能であり、そのような手荷物を身体に隠し持っている可能性は否定できないので。テロを未然に防ぐためには、全ての利用者にスキャニングを実施する必要があるのかもしれないね。 

検査時間を短縮してほしい、というのも利用者の声なのだろうけど、肝心なのはテロを未然に防ぐこと。手間がかからないのは魅力だけど、凶行に及ばれたら一生にいちどあるかないかの窮地に立たされてしまうからね。1年に1回は飛行機を利用する立場としては、多少の手間がかかっても、スキャニングで安全性を確保してほしいというのが本音です。地元旭川の空港に配備されるのは、いったい、いつになることやら(笑)

 

参照

報道発表資料:先進的なボディスキャナー運用評価試験 結果概要 - 国土交通省

http://www.mlit.go.jp/common/001125101.pdf

↑【別 紙】 先進的なボディスキャナー運用評価試験 結果概要

http://www.mlit.go.jp/common/001103583.pdf

↑先進的なボディスキャナーの運用評価試験に関する よくあるご質問(平成27年8月27日版)

 

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