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ポジ熊の人生記

雑記ブログの育て方をメインコンテンツに、時事オピニオンや書評などを日々更新中です。

今年読んで良かったおすすめの本10冊を紹介【2016】

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2016年も多くの書籍を読みましたが、その中でも「人生観に変化をもたらした」あるいは「目から鱗の知識を頂いた」と思えた本10冊を紹介します。

嫌われる勇気

アドラー心理学の入門書と言える、ベストセラー書籍です。これは衝撃が大きかったですね、アドラー心理学というものに初めて触れたショックもあるのでしょうけど、この書籍は会話形式で読み手がすいすい進んでいけるような非常に工夫の凝らされた表現をしているものですから、余計に僕の心に稲妻を落とした感じですね。

正直、劇薬だと思うのですよ、アドラー心理学は。覚え始めの頃は付け焼刃で理論を振り回したくなる衝動に駆られます。が、世間でのアドラー心理学の実践の難しさを目の当たりにしたときに、再び悩むことになる。「これって、机上の空論なんじゃないか?」と。

ですが、自分なりにこの本を落とし込んで半年~1年と経過していくうちに、徐々にアドラーの言いたいことがほんの一部ずつ、漸次的にですが心の中で溶けていくのがわかります。本をいちど読み切っただけで理解できるような簡単なものではありませんから、まずはいちど読了し、その刺激を全身に浴びて、現実問題として厳しい面と擦り合わせた結果自分なりに加工しつつアドラーの理念を実践していけたら良いのかなと。

そんな風に僕は考えます。

 

 

犯罪の世間学

『嫌われる勇気』を読み終わって「俺は俺で、世間に何を言われようと関係ない!」などと鼻息を荒くして世間の荒波に漕ぎ出したあと、難破して岸に漂流して打ちひしがれている時に読むと抜群のヒントを与えてくれるのがこの本です(笑)

日本の世間について論じる書籍というのは、意外に少なくって。いくつか手に取ってみたのですけ、もっともしっくりきたのがこの本ですね。誰かに「世間て窮屈なんだけど、正体はいったい何なの?」と詰め寄られたときに「この本をじっくり読んだらわかるよ」って自信を持って言えます。

肩ひじの張った小難しい論文チックじゃなくて、例えば「なぜ既読スルーがいけないのか」など俗間的でわかりやすいケースを用いて説明している部分もありますので、あまり構えずに手に取って頂きたいなと存じます。なお、残念ながらkindle版はありませんので、家に届くまで待つかお近くの書店を探しましょう。

 

 

私とは何かーー個人から分人へ

「自分探しに疲れちゃった」「人の顔色を伺う卑しい自分が嫌い」こんな風に常日頃から悩んでいる人に、空が晴れ渡るようなヒントを与えてくれるのがこの書籍です。「分人」という新しい単語を用いて、真の自分などいなく、全てを足して1になるというような考え方を示してくれます。

お気づきの方もいらっしゃるでしょうが、書籍の紹介準が「アドラー」-「世間」-「分人」ときています、この順番でじっくりと読むことで「世知辛い世の中だなぁ」なんて愚痴をこぼすことも減るでしょうし、「本当の自分はどこにいるんだろう?」なんて答えのない迷路に迷い込むこともなくなるんじゃないかと思うのですよね。 

自分は自分である、だけど世間の力は大きい、そもそも本当の自分はどこにいるんだろう?これらのことを自問しつつ読書を進めていくと、アドラーの提唱する共同体原理のほんの一端が垣間見えるのではないかと考えています。自分のことは大事なんだけど、そもそも自分は全体の一部で、だからなにものも否定するのもではないし、多くの人の幸せを願うことは自然の摂理なんじゃないか?って、冗談抜きでほんのりと考えられるようになったんです。すっごく生きるのが楽になりました。

 

 

子供の貧困

池上彰さんが「何も知らないことを前提に」あけすけに児童養護施設の代表者に色々な質問を投げかけます。そこから浮かび上がる子供たちの貧困の痛切な現実を知ることができます。これを読むことでいかに自分が恵まれているのかを実感することになりますし、また、このような子供たちを一人でも減らすために社会をどうしていけば良いかに想いを馳せざるを得なくなるでしょう。

「子供を捨てる親は人にあらず、糾弾されるべき」と個人をターゲットにしても問題の本質は曇るばかりです。ここからあと2冊の貧困関連書籍を紹介しますが、どれにも共通しているのは「貧困は社会の課題であり、自己責任では片づけられない」ということ。ここで紹介する本を読んでいただければ、決して他人事な、ミクロな話題でないことはお分かりいただけるかと。

貧困世代

ここから藤田孝典さんの書籍が続きますが、この人の文章は個人的にすっごく読みやすい、それにわかりやすいんですよ。だから好んで手にするのです。内容は厳しい日本の現実にメスを入れんとするシリアスなものだけど、読んでて楽しくなりますね、いつのまにか時間を忘れる感じで。

さて、この本で書かれているのは「若者の貧困の現状」ですね。 ワーキングプアに陥る原因や住居問題など、貧困に苦しむ人ならだれにしも「そうそう、それなんだよ!」って身を乗り出したくなる惨状が、統計データとともに示されています。あと世代間の意識の差について問題提起していて、ここが目からうろこですね。若者に対して「努力すれば何とかなる!」というのは時代が違うし暴論なんだよーということを解りやすく説明してくれる。これ、悔しい思いしている人は自分の考えを代弁してくれたようでスッキリすると思います(笑)。

 

 

下流老人

老後資金で3,000万貯めてても、アクシデントで破産する老夫婦の話とかリアルすぎて怖くなった。貧困書籍の中でもこれが一番インパクトがあった気がする。30代で働き盛りでも、今のうちからこの本は読んでおいた方がいいと思います。読んでるのと読んでないのではリスクマネジメントに雲泥の差が出かねない。

こういう具体的な破滅ストーリーのノンフィクションはたとえミクロな事例であっても、知ってたら自分の身の振り方が変わりますよ。僕、この本、読んどいてよかったですもん。あまりにもリアルなので「うわぁ...」ってなりますけどね。「自分は元気だから何とかなる!」←これが一番危なっかしいパターンかもしれませんねー。 

 

 


 

さて、貧困書籍3冊を立て続けに紹介しましたが、これらを自分に落とし込むと何が起きると思いますか?「日本は見えにくいところに貧困が渦巻いているという現実を嫌でも知る」ことになります。さらにさらに「貧困は個人のレベルで解決できる問題ではない、社会一丸となって撲滅を目指すべき悲劇だ」と。この境地にまで至る...きっかけを作ることができます。僕が皆さんに貧困本を猛プッシュする理由はこれです。お金のない人を「負け犬」と蔑む人が一人でも減ること、そして社会が健全な方向へ進み貧困者を一人でも減らすことを希求しているのですね。だから啓発的な意味でこのように紹介させてもらっているのです。

 

普段、僕のつぶやきを見ていただいている人はご存知でしょうが、煌びやかで表面的な情報よりも貧困に関するものを拡散する傾向にあります。それは先ほど述べたような考えが僕の中にあるからなんです。自分だけが幸せならば、人生はそれで万事上手くいくのだろうか?否です。僕は全体の一部なんです、だから全体が良くなるように考えようって。そう思っているんですよー!

 

「敏感すぎる自分」を好きになれる本

これはガチで生きやすくなった本です。

特に!敏感、繊細で感受性や共感力が高く、人の感情に敏感で一人を好む人はいちど読んでほしい。世界が変わります。具体的には「なんで私はこんなに臆病なんだろう、どうして周りの人はこんなに無神経なの?」このように思い悩んで生きづらい人生を歩んでいる人に「あなたのそれは病気じゃない、気質なんだよ」という一筋の光明を示してくれる本なんです。

実際に書物で知識を得ると自分の認識はガラリと変わります。今まで傷ついて思い悩んだタイミングでも「ああ、これは自分のあの気質か」なんて俯瞰視できるようになるのですね。人間ってやつは未知なるものに恐怖心を抱くものです、だから自分の敏感過ぎる気質も知識がないゆえの未知の分野なので、右往左往する。でも、もう大丈夫です。この本で敏感過ぎる気質「HSP」について知ってください。

 

 

マズロー心理学入門

マズローと言えば5段階欲求で有名なんですけど、この本はそんなちゃちなもの(失礼!)を会得するだけのものには留まらないんですよ。社会においては究極とも呼べる「シナジー理論」を学ぶことができます。

ざっくり説明すると「利他的行動」-「それが自分の信用に繋がる」-「結果的に利己に繋がる」というもの。ちょっとざっくり過ぎましたが、語弊はないと考えます。兎にも角にも利他なんですよね、誰かの役に立つことをしよう!という気持ち。これを多くの人が持てるような社会は、きっと良くなっていくんじゃないかなって思うんです。

でも、現実は非常に厳しい。ただ利他であれば良いわけでなく、相手にとって本当の意味で良いと思えることを各自でしっかりと考えながら実践していく必要があり、一筋縄じゃいかないんですよねぇ~。ですが、この書籍を読み切ってシナジー理論に触れれば、利己的な振る舞いを顧みようというインセンティブも起きるんじゃないかと思うんですよ。あと、この本、意外と読みやすいですから。心理学って銘打ってあるから構えちゃう人もいるかもしれませんが、すいすい読めるのでお勧めです☆ 

 

夜と霧

ナチスドイツのホロコーストで大量虐殺されたユダヤ人たち、その中の心理学者のひとり、ヴィクトール・E・フランクルが著した壮絶な体験記です。ただ、主観的な、例えば感情論などを交えた怨嗟などはほとんどなく、いち心理学者として自分、そして周りの収容者を客観的に見つめ、心理的な変遷や絶望に追いやられていく様を克明に記しています。

いやほんと、この本はちょっと読み進めると止まらなくなります、早く先が気になって仕方がないくらいに多くの知見に溢れています。知的好奇心をくすぐります。ホロコーストなどは二度と引き起こしてはならない惨禍なのですけれども、このように集団で収監され全てを奪われた人間がどのような変化を辿るのか、また、解放された後の心の傷や感情の機微などはどうなるのか。そのようなことを知れるという意味ではいちどは必ず読んでおきたいと評さざるを得ないわけです。 

 

 

死ぬ瞬間~死とその過程について

「死の5段階受容」というのは聞いたことがあると存じますが、それを提唱したエリザベスキューブラー・ロスがプロジェクトチームを組んで200人以上の末期患者を対象にインタビューを試みた内容を、可能な限り一言一句書き起こして完全版にしたものです。キューブラーロスが上梓して間もなく全世界のベストセラーとなり、日本でも翌年に訳されて多くの人に読まれました。ただ、当時から改版を重ねている書籍はインタビュー模様で省略してしまったり意訳している箇所も見られるとのことです。ここで紹介している方がよりインタビュー時の再現性が高いと思われます。

で、この本、手に取る人は「死の5段階受容を知りたい」という何気ない気持ちがあると思うんですよね。ですが、本を読み進めるとその内容は以外にも「末期患者のインタビュー内容がとても充実している」ことに気が付きます。この本のメインはこのインタビュー部分に大きな比重があるのです。

そもそも死の5段階受容というのはすべての人がそれに則って順調に心理的変遷を辿るわけではなくてマチマチなんです、例えば「否認」を死ぬまで続ける人もいる。なので、単純に型にはめれば人間の死を理解できるなどという簡単なものではない!こういうことも教えてくれます。

また、周りが逝かせてくれることを受容するかどうかで患者の安定度が大きく変わったりするなど、自分の末期のために読むというよりは周りでケアする家族や関係者にこそ読んでほしい本とも言えます。これを読み終わる頃には、死生観に新たな1ページが刻まれることは間違いないでしょう。

余談。作者のエリザベスキューブラー・ロスさんの晩年も簡単に記してありますが、いかに死と向き合い続けた偉大なドクターでも、自分の死生観や価値観についてはままならないんだろうなぁ、と思わせるエピソードでとてもリアルですよ。

 

以上、今年読んだ、自信を持ってお勧めする書籍10冊を紹介【2016】をお送りしましたっ!

 

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