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ポジ熊の人生記

雑記ブログの育て方をメインコンテンツに、時事オピニオンや書評などを日々更新中です。

時給764円は健康で文化的な最低限度の生活を営める最低賃金か?

社会


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人間らしい生活営むには「25歳で月22万円必要」 道労連調査 | どうしんウェブ/電子版(暮らし・話題)

こんな記事を目にして思うことは、非正規雇用者やフリーターがこれを実現することは難しいのではないかということ。

言及記事要約

・25歳若者が健康で文化的な生活を送るのための最低生計費の試算結果発表

・モデルは札幌市内に住む単身者

・男性は税引き前で月額22万5002円

・女性は同22万249円

・年収換算で約270万円前後

・時給換算で1日8時間、週5日休みなく働いた場合で男性1295円、女性1267円

・全道の加盟労組の組合員で10~30代の単身者201人の持ち物や生活費の実態を調査し基礎データとした

・以下想定

  • 若者が多い白石区在住
  • 25平方メートルの1DKアパート(家賃3万4千円)住み
  • 車は持たず、通勤に地下鉄を利用
  • 家電製品は量販店で最低価格のものを
  • 食費は男性で約4万円

 

「25歳の若者が」というよりも、「札幌市中心部近郊に住む若者が」と記載したほうが良い。まず家賃が都心と大違い。こんなに安い物件は事故でもあったのではないかと疑うレベルだろう。

1DKアパート住まいは普通だが、車を持たずという部分にも違和感を感じる。地下鉄が整備された札幌市はこれで通勤できるのだろうが、もっと田舎に行けば車がないと仕事に行くことすらままならないわけで、そうなると燃料や維持費にもっとお金がかかる。

1か月90食と考えて、1食当たり450円程度を試算したようだが、そこまで深く考えない自炊だってもっと食費を浮かせられるわけだし、ここらへんも違和感を感じた。

 

さて、次は時給についてである。

 

北海道の最低賃金

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北海道の最低賃金・最低工賃 | 経済部労働政策局雇用労政課

 

764円

 

週に5日、8時間休みなく働いたとしてこの条件を当てはめると

 

764(円)×8(時間)×5(日)×4(週)=122,240円

 

月末日の勤務によってこれよりも多少は増加するが、おおよそ12万円少々となる。これがフリーターで賞与等がない場合の給料。件の記事では時給にすると男性の場合で1295円とされている。つまり、非正規雇用者が最低限度の生活を営む生活をするのであれば、自ずと労働時間を延ばすかダブルワークせざるを得ない。

 

結論としては、フリーターが無理なくフルタイムで「ひとつの仕事で」働いても、健康で文化的な最低限度を営むことは不可能に近いということ。しかも車も持たず、1DKのアパートに慎ましく生活しても、だ。

「正社員になればいい」とおっしゃる方もいるだろうが、それが簡単にできれば苦労はしない。新卒採用を逃した、または前歴経験が活かされないドロップアウターたちが非正規に身をやつすことはさもありなん、だろう。

 

最低賃金が低すぎると思わないか。「最低でも時給1300円弱じゃないと文化的な生活は営めませんよ」なんて試算、発表しておいて、最低ラインを764円に設定するあたりは納得がいかない。これでは、最低以下から脱出すために無理をしてでも馬車馬のように働けと言っているようなもの。国や行政はもっと時給を上げるべきだ。最低でも1000円にしたほうがいい。

 

憲法で謳う「健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」というのは、立憲主義的に考えても国や行政が国民に対して努力すべきことである。こんな低すぎる最低賃金を設定することは、半ば憲法に反しているとすら思える。とりもあえずも時給を上げてくれ。非正規が毎日食つなぐことに必死になっている惨状を、一刻も早く救済してくれよ。

 

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