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ポジ熊の人生記

雑記ブログの育て方をメインコンテンツに、時事オピニオンや書評などを日々更新中です。

スタンフォードのストレスを悩みから力へ変える教科書まとめ

本-メンタル系


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ケリー・マクゴニガル氏の『スタンフォードのストレスを力に変える教科書』まとめです。

※H28/4/15更新

Introducthion

ストレスへのイメージ

まずは経験的、主観的に過去を振り返ってお話します。

 

幼少期~成人までは「ストレス」に対するイメージはネガティブでした。それは避けるものであり、少ないほうが当然健康に良いと考えていたのですね。

 

社会に出てからは色々な話を先輩から聞かされることもあれば経験も豊かになっていくので、「ストレス」に対しては「すべてがマイナスではない。人間にはストレスも必要である」こういった考え方に変化していきます。

 

おそらくですが、多くの方はここで「ストレス」へのイメージが固まってしまうのではないでしょうか。かくいう私も、ずっと変化なく生活してきました。

 

しかし、この本を読んでから、再び考え方が変わろうとしています。

 

「思え」ば「死亡リスク」増大!?

心と身体は表裏一体、という概念をデータ化したかのようなお話ですのでご紹介しましょう。

 

1998年にアメリカで行われた実験です。3万人の成人を対象に2つの質問をしました。

 

  • 「この1年間でストレスをどれほど感じていますか?」
  • 「健康に悪いもの、としてストレスを捉えていますか?」

 

8年の時を経た追跡調査により、3万人のうち死亡者を割り出します。 

 

さて、まずはマイナスな結果ですが、強度のストレスに晒されている場合の死亡リスクは43%も高まっていました。これは普通に考えると自然なことですよね。

 

ですが、死亡リスクが高かったのはこれら強度のストレスに晒されていた者の中でも

「ストレスは健康に良くない」という思考をする人達だけでした。

 

なお、「ストレスは健康に良くない」と思考しない人達は死亡リスクの上昇が見られないどころかストレス環境下にない人達よりも死亡リスクが低かったのです。

 

研究の結論

  • ストレスだけで人間は死なない
  • 「ストレスは健康に良くない」と考えると死亡リスクが増大する

 

アメリカでは、8年間で18万2千人が「ストレスは健康に良くない」と思い込んだ影響で寿命よりも早く亡くなったそうです(推定値)。

 

今まで「ストレスの害悪」を広めてきた筆者はこの事実にショックを受けます。「今まで自分の教えてきたことは間違っていたのか?」自問自答の末に、このような書籍の上梓に至ったそうです。

 

part1 ストレスを見直す

「考え方」で効果が変わる実験

ここでは、「あるものごとについての考え方次第で、そこから受ける影響も変化しますよ」ということを教えてくれます。

 

以下の具体的事例を挙げております。

 

7つのホテルのうち、4つのホテル(A群)の従業員には「あなたたちの日常業務は、こんなに運動になっているのですよ。○○という業務は50キロカロリー消費、□□という業務は100キロカロリーを消費するのです」などと具体的に説明し、その概要を記したポスターを休憩室に貼ります。

 

かたや3つのホテル(B群)の従業員には「運動は健康にとって重要である」という説明のみで、業務が大きな運動になることは伝えませんでした。

 

結果、どうなったかといえば

 

A群の従業員の体重と体脂肪が減少し、血圧も下がったのです。さらに仕事に対するモチベーションも上がっていました。

 

従業員に起きた変化は「私は運動をしているんだ」という意識を持つようになったことです。

 

B群の従業員には特に変化は見られなかった、とのこと。

 

ここで補足説明があるのですが、例えば「テレビを見ているだけで痩せる」という思い込みをするだけで痩せることができるものではない、ということです。

 

今回の実験対象は業務として本当に運動をしている群でした。そのなかでも「私は身体を動かして、運動しているんだ」と思うかによって、その効果が変わるということを裏付けた実験だったのです。

 

言い換えると「思った通りの結果になる」ということ。

 

実験の主務者であるクラムは、これを「ストレス」に当てはめることはできないか?ということを考え始めました。

 

しかしここで障害になるのは「ストレスは害である」という常識です。この実験結果を活かすためには、ストレスのプラス面を捉える必要があったのですね。

 

ストレスホルモンの実験

大学生の実験参加者を2つに分け、ある実験を行いました。

 

A群には「ストレスには良い効果がある」という動画を見せます。

 

B群には「ストレスは考えている以上に恐ろしいものだ」という動画を見せます。

 

その後、AとBに、どんな問答でも答えに窮するような「圧迫面接」を行いました。全員が過度のストレスを受けるような状況を作り出したのですね。

 

面接後、全員から唾液を採集して分析した結果、A・Bともにストレスホルモンである「コルチゾール」の分泌が見られましたが、その中でも

 

A群は「DHEA」の分泌量が多かったのです。

 

「コルチゾール」も「DHEA」も、どちらも身体に必要なストレスホルモンなのですが、この二つのどちらかが多いかによって、長期的なストレスの場合は影響が出てくるそうです。

 

「コルチゾール」の割合が高くなると免疫機能の低下や鬱などの症状が現れる可能性があるのですが、「DHEA」の割合が高くなると、不安症、鬱、心臓病、神経変性など様々な病気のリスクが低下する傾向が見られるそうなのですね。

 

「コルチゾール」に対する「DHEA」の割合は「成長指数」と呼ばれているそうです。軍隊のサバイバル訓練では、この割合が高いと集中力が高く、問題解決能力に優れ、協調性を保ち、訓練終了後もPTSDの症状が現れにくいそうです。

 

さらにこれが高い人は児童虐待から立ち直るなど、熾烈で過酷な環境からも立ち直る傾向が見られるのですって。

 

さて、実験結果に戻りますと、つまり前もって「ストレスは良いこともあるんだよ」という心持ちでいたA群のほうが良いストレスホルモンの分泌の仕方をしていたという結果になります。

 

「プラセボ効果」に通じる部分

クラムの実験はプラセボ効果に通じるものがありそうです。偽薬を処方し、それを服用した患者が思い込みの力で効果を上げる現象ですね。しかし、「全く同じ」とも言えないようです。プラセボ効果は一種の操作。先入観を持たせて効果を上げる方法です。

 

ストレスに対しては人それぞれ思い描く形や先入観があり、ストレスを受ける感覚も違うものです。また、対処の仕方も違うでしょう。

 

そう考えると、今回の実験で実証されたのはプラセボ効果よりもより強力な「マインドセット効果」をもたらしたと言えるそうです。

 

プラセボ効果は短期的で特定の効果のみをもたらしますが、このマインドセット効果は「雪だるま式*1」に増大し、長期的に影響をもたらすのです。

 

Part2 ストレスを力に変える

誰にしも緊張する場面って、あると思うのです。

 

大勢の前で重要なプレゼンテーションをしなければいけない。

 

優勝がかかった決勝戦。

 

シチュエーションは色々でしようけども。

 

それらを前にすると、やっぱり緊張してしまうものです。

 

私もそういった大事な場面ではソワソワしたり心拍数が上がります。胸中を表すなら「不安」といったところでしょうか。

 

このような精神状態をどうにかしようということで、昔から教えられるのは「考えすぎるな」「焦っちゃダメ、とにかく落ち着け」こんなことばっかりだったような記憶があります。

 

みなさんはどうですか?こんなことを言われてきませんでしたか?

 

確かに、凄い納得できるのですよ。不安な胸中でそわそわしてたら、実力は発揮できないもの。だから、落ち着けというのはわかります。

 

ですがこれは間違い。

 

もうね、何回もこの現象を裏付ける実験は行われていて、記事末で紹介する書籍にもその事実は記載されているのだけど、ここでは簡単にそれを説明するね!

 

ハーバード大の学生を2つのグループに分け、以下のように指示した

A:「私はワクワクしている」と思いなさい

B:「私は落ち着いていいる」と思いなさい 

さて、AとBでスピーチのパフォーマンスが上がったのはどちら?

 

答えはダントツでAだったのですよ。

 

これはもう実験結果で明らかです。

 

ここ一番という緊張する場面では、心臓が高鳴ります。しかし、それはあなたのパフォーマンスを向上させるための身体の準備運動なのですよ。

 

ここで「怖い」「不安」と思ってしまえば、せっかくの身体反応も無駄になってしまう。そうじゃなくって!

 

「興奮」や「面白さ」に気持ちを切り替えてあげればいいのですよ。その鼓動の高鳴りに身を任せてください。抵抗してはいけないのです。

 

普段苦手な人に話しかける時なども「怖い」「どうしよう」じゃなくて「ワクワクしてきた」「どんな反応が返ってくるかな!?」などと、自分を上げていきましょう。

 

こう考えると、日常生活で緊張やストレスに対する恐怖や不安というのは、無用ということがわかりますね!

 

私が実際に活用している例

悩んだ時の客観視

www.pojihiguma.com

「嫌なことがあって、それも悶々と思い出している最中も、それは脳がストレスから体勢を立て直そうとしている修復作業だよ」ということをこの本は教えてくれました。

 

それ以来、なにかあって頭に思い浮かんでしまうときも「ああ、今は回復中なのだな」と客観的に自分を見れるようになったのです。これだけでもかなり暮らしやすくなりました。

ここぞという場面の「興奮」

今までは緊張したり「嫌だな」と思う場面も、「よし、やってやる!」「わくわくしてきた!」という心構えで臨むことにしました。結果、恐怖心や不安が最小限となり、慌てることもなくその場面をクリアな思考で切り抜けることができるようになりました。

 

凄いところは「読んだだけでマインドセットされる」こと

Part1で実証例を知り、Part2で活用法を知る。通して実体験に基づくケースを知ることで、体験による成長をすることができます。読み終わると不思議なことに、すでにあなたは「ストレスに対する気持ち」が変わっていることに気が付くはずです。

 

おそらく「忌み嫌うもの」から「受け入れて活用するもの」に変化することでしょう。私もそうなりましたよ。

 

あとがき

我々は「ストレスは避けるべきだ」このような教育を受けて育ってきました。しかし、ケリーのこの良書を見ることでいとも簡単にストレスに対する忌避感を拭うことができます。

 

彼女はスタンフォード大学の教授でもあり、心理学者でもある。この本を読めばストレスに対する考えを払しょくできるような構成をガッチリと考えて記しているはずです。

 

この「まとめ」は、あなたが当書籍を購入するための手引きを示したに過ぎません。実際に買って、一通り読んだ段階で「ストレスと歩む新たな人生」が始まるのです。どうか読んでください。特にストレスに振り回されている方には強くお勧めしますよ。

 

以上です。

 

 

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*1:書籍ではこう表現している