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ポジ熊の人生記

雑記ブログの育て方をメインコンテンツに、時事オピニオンや書評などを日々更新中です。

ストレス0の恐怖!喜びや愛情が麻痺する人たち~ストレスパラドクス

心-知識


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タイムラインに流れてきた更新記事を何気なく読んで感じたこと。その記事では某まとめサイトの管理人が巨額の富を得て、「猫の世話しかやることがない」ということについて論じている。羨望・・・の意識が強いように見受けられるが。

「やることがない」という怖さ

想像してごらん、何の不安もない日常を。

ブラック企業に勤めて自分の時間なんか睡眠時間しかない、いやそれすらない!という人はマヒしてしまってこのような生活に憧れるのだろう。だが、僕は正直、ご免だ。そんなのっぺりとした、抑揚のない、無刺激な日々を送るなんて、半ば拷問に近いとすら感じる。

衣食住足りるほどの富は確かに必要と感じる。これは人間が日々の生活において飢えず、最低限のプライベート空間を確保して内省に至れるほどの富である。これの確保は、できていない人の喫緊の課題となるだろうし、また別の次元だ。しかしながら、それなりの収益を確保していて、飢えもせず凍えもせずに一人でいられる環境があるのであれば、分不相応な富というのはえてして無刺激な生活を生み出しかねないのではないかと感じる。

冒頭で引用したまとめサイトの管理人は、推察するにサイトを運営する作業を従業員にさせて自分は直接的な運営を行っていないようである。この分野で成功する人というのは既得権益の権化のようなものだし、新興のサイトに存在を脅かされることもなく、安泰なのだろう。初期のころは血眼になって創意工夫し、希望と野望に満ち溢れて過ごしていたに違いない。祭りの準備ではないけれども、きっとその頃の方が刺激的で充実した生活を送れていたのではないかな。しかし、いざ軌道に乗って「巨万の」富を得てしまったが故に、自分はあくせくした労働から解放され、半ばご隠居のような状態になってしまったんだろうなぁと想像する。

う~ん、この人は楽しいだろうか。充実した日々を送れているのか。度の過ぎたストレスは避けるにしろ、ストレスがないというのは人間にとって大きなストレスになるんじゃないかなぁ。よほど堕落した性根を持ってない限り、何らかの病気になってしまうのではないかとすら思うけども。

 

猫の世話するだけの人生

 

ストレスパラドクス

  • 121か国、12万5000人の15歳以上を対象にした「あなたは昨日、大きなストレスを感じましたか?」という調査が行われる*1
  • 平均は33%、アメリカは43%、最も低い国でモーリタニアで5%強
  • ストレス度の高い国ほど繁栄度が高いことが明らかに
  • ストレスを感じている人は喜びや愛情を感じる度合いが強い
  • 不幸な人々は屈辱感や怒りは強いが、ストレスの明らかな欠如が見られた

 

ケリー・マクゴニガル著 神崎朗子訳 『スタンフォードのストレスを力に変える教科書』130p~132pを参照した。

 

ストレスは有害だとする一般的な意識の裏で行われた調査では、ストレスは喜びや愛情と表裏一体であり、国の繁栄度にまで影響するという事実が示されている。これをケリーは『ストレス・パラドクス』と呼んだ。人間というのは、ストレスが無ければ喜びや愛情を感じる力が落ちて、生き甲斐を感じなくなるということ。ストレス0下に晒されると、それらがマヒして抑揚のない、なんともつまらぬ人生、生きがいのない人生になりかねないということを示唆しているのだね。

 

以下、さらに刺激的な研究結果を引用しよう。

 

退屈は死亡リスクを高める

  1. 充実感をもたらすストレスの欠如→健康に悪影響
  2. 「非常に退屈」な中高年の20年間の心臓発作リスク2倍
  3. 目的意識を持って生活している人は長生きする
  4. 「大きな生きがいのある人生を送っている」と答えた人→死亡率が30%低い

これらは先ほど紹介した書籍を参考*2にしている。「4」については9000人の成人を10年間にわたり追跡調査したイギリスの研究だそうだ。

人間というのは不思議な生き物だね、徹底的に痛めつければ駄目になるけど、過度に豊かになると、それはそれで駄目になる。甘やかされて何もする必要が無かった子供が大人になって苦労するのと、ちょっと図式が似ているような気もする。

要は、健やかな人生においてストレスは不可欠ってことだろう。

 

結語

まとめサイトで億単位のお金を稼いでいることに羨望や妬みの感情が沸き起こって、いてもたってもいられなくなる気持ちはまぁわからんでもない。また、自分の境遇と比較してむしゃくしゃするのも、さもありなん。だが、このまとめサイトの管理人はどうやら刺激がないらしく、それは平坦で生きがいのない、死亡リスクを高めるとまで言われた「退屈」状態なのだ。決して羨む必要などなく、むしろそのような状況に陥ることを避けるべきだろう。

 

過度のストレス下で自分と向き合う時間すらない多忙な人は、少しストレスを緩和させる必要があるし、逆にストレス0な人は、社会と接点を持って人と会い、ストレスを「得る」必要がある。どちらも極端では、破たんする未来が待ち構えている。バランスよくいこうではないか。

 

月並みな言葉を言わせてもらえば「幸せは自分の中にある」わけだが、なまじ働かなくても良い収入を得てしまう状況というのは危ないよ、仕事をしてストレスを得て、喜びや愛情を感じるセンサーすら壊してしまうのだからね。性根に惰性がある人間は、特段厄介だ。自分からストレスを獲得する状況を、目先のエネルギーに惑わされて回避してしまうのだからね。

 

富を得ても社会で人と接して精力的に活動している人は、山ほどいる。そういう人たちは知ってか知らずか、自らストレスを獲得しようとしているのだろう。このような方々を見るに、人間の貴賤というものは嫌でも浮き彫りになってくる。富を得て堕落するか、それとも生きがいのある人生を送るか。

 

僕は大金を手にすると駄目になりそうだから、分相応な富でいいやって思ってる。

 

 

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*1:ギャラップ世論調査

*2:135p~136p