アクセス解析の超有名ツール『Google Analytics』
基本的な用語である【ユーザー・新規ユーザー・リピーター】などについて解説します。
ユーザー
確認場所:レポート→ユーザー→サマリー
- 最も基本的なレポート
- ユニークブラウザとしてのカウント
- 1人のユーザーが異なる2種類のブラウザでサイト訪問→2カウント
- 同様にPCとスマホ→2カウント
- レポート期間中の同一ユーザーはマージ(2回目以降ノーカン)される
アナリティクスのサマリー画面はデフォルトで1か月間のレポートを示しており、これがデータ解析の対象です。後述する新規ユーザー・リピーターすべての数を含んだものがここに示されます。
新規ユーザーとリピーターの違い
確認場所:レポート→ユーザー→行動→新規とリピーター
New Visitor(新規ユーザー)
過去2年以内にサイトを訪問したことのないユーザーが分類される
Returning Visitor(リピーター)
過去2年以内にサイトを訪問したことのあるユーザーが分類される
- 同一ユーザーと識別される期間は最後の訪問から2年間
- 同じブラウザで2年以上経過後にアクセスで新規ユーザーにカウント
- 2年経過以内に再度訪問でその時点から2年後に期間延長
- 同一ユーザーの2回目以降の訪問はリピーターセッションとしてカウント
当サイトの場合、新規ユーザー:リピーター=7:3の割合です。
定期購読者が多数を占め、検索やSNS等「外部」露出が少ないサイトはリピーターの数値が大きくなることが予想されます。
セッション
確認場所:レポート→集客→サマリー
ユニークブラウザのカウントユーザーに対しページを表示するところから開始する一連の操作を指します。
一人のユーザーが同じブラウザを使用してサイトを2回訪問したらユーザー数は「1」となり、セッション数は「2」となります。異なる2つのブラウザを使用して1回ずつ訪問した場合もセッション数は「2」となります。
「ユーザー」との違い
サイトを訪れてから30分以内に操作を再開すれば同一セッションとなりますが、操作せずに30分以上経過するとセッションが終了します。
また、「日付が変わる」「訪問したキャンペーンが変わる」でも新セッション(カウントがプラスされる)となります。
「ユーザー」の場合は、計測期間中は操作時間に関わらずマージされてカウント数が増えません。つまり、ユーザー数よりもセッション数が多くなるということです。
割り算で求める指標のほとんどがセッション数を母数としている
- 直帰率
- 新規セッション率
- ページ/セッション
- コンバージョン率
など。
多くのデータがここに紐づけられています。
ページビュー数
確認場所:レポート→行動→サマリー
- サイト内のページが表示された総数
- ブラウザの「戻る」をクリックした場合もカウント
- リロード(F5)した場合も増える
- 「PV」と略されることが多い
- 同一ページのトラッキングコード埋め込みによる重複カウントに注意
訪問者が同一サイト内で見たページの数が多ければ多いほどPVは増えます。
※ユニークユーザーと混同されている方もいらっしゃるようですが、それは間違いです。訪れた新規のユーザーよりも、明らかに高い数値が出るのがPV数です。
ページ/セッション
確認方法:レポート→行動→サイトコンテンツ→ランディングページ
- 1セッション中に閲覧されたページビュー平均
(例)
セッション1=3PV
セッション2=4PV
セッション3=1PV
上記がその日の全てのアクセスとするならば、
(3+4+1)÷3=2.67となります。
この数字はユーザーの回遊性を表すため、ある程度は大きな数字のほうが有利といえます。しかしながら、サイト構造が複雑で回遊しにくいサイトでユーザーが迷っている場合も考えられるので、一概に大きいと良い、とは言い切れないようです。また、数値はあくまで平均値であることにも留意が必要ですね。
※回遊性とは、訪問ユーザーがサイト内のページを見て回る度合いを指します。
※平均値に留意とは、特定のページで突出して数字が多いこともあるということです。
※直帰率が高いと、サイト全体のページ/セッション平均は低下します。
セッション時間
確認場所:レポート→ユーザー→行動→ユーザーのロイヤリティ
- セッションの開始(最初)と終了(最後)のタイムスタンプの差
- ユーザーがどれくらい熱心にサイトを利用しているかの目安となる
(例)
ページA 8:00に表示(1回目(初回)のヒット)
ページB 8:10に表示(2回目のヒット)
ページC 8:20に表示(3回目(最終)のヒット)
上記のセッション時間は初回から3回目のヒットまでの20分となる。つまり、いかにページCを熟読しようと、システム上、その時間はカウントされないということになる。なお、直帰した場合はセッション時間が0となることに留意されたし。
平均セッション時間
確認場所:ユーザー→サマリー
ある期間における全セッション時間総数÷セッション数
(例)
セッション1 8:00(初回)→8:10(最終)
セッション2 8:00(初回)→8:20(最終)
セッション3 8:00(初回)→8:30(最終)
(10分+20分+30分)÷3=平均セッション時間は20分
留意すべきは直帰セッションで、上記に加え
セッション4 8:00(直帰)
が加わると、平均セッション時間は
(10分+20分+30分+0分)÷4=15分
となり、5分も低下してしまう。つまり、直帰率が高いサイトは平均セッション時間も短くなる傾向にある。
平均ページ滞在時間
確認場所:レポート→行動→サイトコンテンツ→ディレクトリ
- ページに対する指標
- 表示時刻と次のページが表示された時刻の差=ページ滞在時間
- 全ユーザーのページ滞在時間合計÷全体のPV数で求められる
- ディレクトリレポートで特定のデータを確認可能
- セッションの最終ヒットページの滞在時間は算出されず
(例)
セッション1 ページA(?分滞在)
セッション2 ページA(5分滞在)→ページB(?分滞在)
セッション3 ページA(5分滞在)→ページB(10分滞在)→ページA(?分滞在)
- ページAは4PVある
- 滞在時間はセッション2と3の最初のヒット2回分しか計算されず
- 滞在時間合計10分、分母は最終ヒットとならなかった回数である2
10分÷2=平均ページ滞在時間は5分
直帰率
確認場所:レポート→行動→サイトコンテンツ→すべてのページ
- 直帰とは1セッションで1PVしかない訪問を指す
- 「あるサイトを訪問して1ページ開いたけどそれで終わった」 ←ユーザー側視点
- 直帰数÷全体のセッション数=直帰率(%)
記事タイトルやメタディスクリプション(サイトの説明)などで訪問したは良いけど、役に立つ情報がなくて直ぐに離脱してしまった・・・つまりユーザーを満足させられなかった、ということにも繋がるわけですので、基本的にこの数字は低い方が良いと言われております。
ですが、ECサイトのFAQページだとか、そのテーマが1ページで完結しているコンテンツについては直帰率が高くなる傾向にあります。つまり、一概には言えないのです。特定の検索ワードから欲しい情報を探して、辿り着いた1ページでその情報を満足させられる場合も考えられるので。
アナリティクスの場合はどの数字もそうですけど、あまり腐心することなく、参考程度にとどめるのが理想だと僕は感じます。もしサイト運営でしっかりと活かしたいと考えているのであれば、どのページが直帰率が多いか、それはなぜなのか、もっとサイトの回遊性を上げるべきなのか、そういった検証をされると良いのではありませんかね。
離脱率
確認場所:レポート→行動→サイトコンテンツ→すべてのページ
- ユーザーがサイトの閲覧を止める(セッションが終了する)ことを指す
- 直帰率とは似て非なるもの
- 直帰率はセッションに対する指標、離脱率はページに対する指標
- ユーザーはいつかページを離脱する=セッションに対する離脱率は100%
- そのページで離脱した数÷そのページのPV=離脱率(%)
(例)
セッションA a→b→c
セッションB c→a→b
cは離脱数1、PVが2、離脱率50%
離脱率の高低でサイトの良し悪しは語れない。
- メディアサイト(複数ページで構成)
- ECサイトなどFAQ
- ページの読み込み速度と相関
つまり、それほど重要な数値ではないということです。
ただ、直帰率との違いはしっかりと把握しておきましょう。
以上、アナリティクス用語解説でした。
以下は参考書籍です。