いろいろあった酒に、ついに三下り半を突き付けてやったわ。
もう今後一切の酒を飲まないことをここに宣言する。
きっかけ
ほんと、酒を飲む自分に愛想が尽きた。この決断をするのに、何日も悩んだわけではない。わりとスッパリと決断したように思う。
某日、僕は夕方に外を散歩した。氷入りのマグを持って。そして、帰宅途中のコンビニでストロングゼロをおもむろにマグに突っ込み、コンビニの駐車場で一杯やった。
凄く、気持ちがよかった。爽快期がすぐに訪れた。ストロングゼロの魔力をひしひしと感じた。滅びに向かう禁断の快楽に身をゆだねつつ、次のコンビニに向かった。
次のコンビニでもストロングゼロを買った。マグの酒はもうとっくに尽きている。ホワイトサワーのストロングゼロをマグに突っ込んだ。カルピスと酒の合わさった香りは、もうなんだか、すべてがどうでもよくなる匂いがした。
それもほどなくして飲み込み、スーパーで夕食の食材を買ってまもなく家に着く。
もうここからブラックアウトである。
晩飯を食べた記憶すらない。スーパーの帰り道はどこを通ったか、覚えていない。その間に後輩からきたLINEも一切の記憶がない。にもかかわらず、当たり障りない返事を返している。お前はいったい、誰だ?なぜ僕の知らない間に、LINEの返事をしている??
その翌日。頭はフラフラ、おまけに下痢ときたものである。すべてが、台無し。一人で酒を飲んで、ブラックアウト。くるところまで来たな。
よかろう、ならば断酒だ!!
酒での失敗
膿を出し切りたいので、書けないこと以外は全部書く。身バレ防止のため多少加工しているが、おおむね本当のことだ。こんなところで嘘を書いても仕方ない。
酔って女性に粗相
思い出したくもないのだが、社会人になって新たに加入したコミュニティの歓迎会的なところで、ベロベロに酔っぱらってブラックアウト、で後日に「ポジ熊君、しつこく口説いていたよ」と蔑視を受ける。OH MY GOD。酔うと大脳機能が低下して理性が弱まり、異性に粗相をしたり、久々の女友達などに非常識な時間に直電したりしてしまう。
遅刻
宴会翌日に遅刻。「目覚まし時計が鳴らない」「ケータイが電池切れ」などの苦しい言い訳もむなしく響く。いやそもそも飲みすぎなければそれ、防げましたからね?目覚まし鳴らなくても普通の時間に酒なしで寝れば遅刻なんてしない。
こういうのは1回くらいなら苦笑いで済ませてくれるけど、2回、3回と常習のオーラをまとい始めると、途端に周囲は白い目で見始めるので注意な。信用を積み重ねるのは階段を登るがごとく、信用を失うはビルの屋上から落ちるがごとく、なり。
先輩や上司に絡む
絡み酒というわけではないが、酔った勢いで理性が弱まり、普段我慢しているうっぷんを先輩や上司に爆発させる。「まぁまぁ」の周囲の声は、酔っ払いには届かない。始末が悪いのはブラックアウト。後日に「〇〇課長に喧嘩うってたよ」を聞いた時の血の気の引き方が半端じゃない。もういや。
警察がくる
帰宅したはいいけど、カギを落として家に入れなくて、怒ってドアをガンガンと叩いてたら近所の人が通報したのか、警察が来た。この時点でアルコール依存症外来に通ってもいいくらいのレベルだったんだけど、全然懲りてない。警察には身分証見せて、そのあとは仕方ないから実家に帰った。
便所の神様になる
女神様なんて綺麗なもんじゃない、邪神に近い。酔いつぶれて便器を抱擁し、立てなくなる。あわや救急車で搬送というところまでいった。そんで、両脇から抱えられてカカシみたいになって、タクシーで強制送還。次の日の同僚や上司の目がマジで冷たかったのを覚えている。
家のものを破壊
何を狂ったか、家具を破壊してしまった。かなり高価な家具だったのだが...。相当にうっぷんが溜まっていたのだと思う。職場ではネタ扱いだが、自分の中ではかなり恥ずかしい案件。
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以上、ここに書ける範囲で思いつくままに書いてみた。
これらを見て、諸氏はどう思う?
まだ酒を飲んでOKと判定できるか??
職場の付き合い酒を回避する方法
飲酒欲求を抑えるというのは、そこまで難しいことはないと思ったし、事実本日8日目まで飲みたくて飲みたくてしょうがないような衝動は一切起きない。
懸念は職場の付き合いであった。うちの会社では当然のように定期的な宴会で酒を飲む。みなで酒を飲みあって無礼講でワー!という定番の飲み会が行われる。そこでもし「ウーロン茶で...」なんて言おうものなら、「おうおう興ざめだな、なんだお前は!!」なんて罵声が飛んでくるのではなかろうか、という懸念。
まぁこれも間違いなくアルコールハラスメントなんだろうけれど。最近ではアルコールの害やアルコール依存症のことが徐々に世間に浸透しているので、酒を止めやすくなっているとは思うし、そういう流れがあるからこそ、断酒にも踏み切れたのだろう。しかし、やっぱりまだ、根強い「酒信仰」というのは存在する。
この懸念を払しょくするためにとった行動は、上司の理解を得る、ということであった。具体的には上司に「僕、お酒止めましたんで、応援してください」と真剣に相談した。すると上司も「どうした!?・・・わかった、止めるんだな」と真剣に受け止めてくれた。
最も身近で頼りになる人への根回しに成功した。これで、宴会でノーアルコールでも、上司が味方になってくれて災いを免れやすくなるはずだ。
根回しは、多いほうがいい。いざ、宴会当日になって「実は僕、断酒始めたんです」というのは、その場のノリで「嘘つけー!このやろー!さぁ飲めー!」とジョッキに黄色い炭酸のアレを注がれ、飲まざるを得ない状況に追い詰められてしまう。これを回避するためには、事前により多くの人に「あいつ、酒止めたらしいよ」というのを浸透させておく必要あり。
で、付き合い酒を回避と書いたけれど、付き合い自体を減らす必要はない。べつに、酒の場だろうがノーアルコールで参加して、笑って、盛り上がればそれでいい。酒なくして盛り上がれない、というのは誤った考え方である。もし、酒なしでは会話が弾まないのであれば、それがデフォルトであり自然と解釈するのが理に適っていると思うのは僕だけだろうか?
少なくとも僕は今後、付き合いを減らすつもりはない。今まで通り社交の場に出て、みなと笑顔を交わし、楽しむつもりだ。そこで勧められる酒には、一口もつけるつもりはないし、そもそも車行くからハンドルキーパーですよ?と、水戸光圀公の印籠よろしく、酒を勧める人間の前に突き付けてやればいい。今のご時世、もし何かあれば、酒を勧めた方にも法的処罰が下ることになっているから、強力な対処法となりうる。
そして時を経れば・・・「〇〇は酒を飲まない」が当たり前になる。そうすれば、しめたものだ。宴会に行けば、必ず「ソフトドリンク、どれにしますか?」と聞かれるようになる。ここまでくれば完璧なり。
付き合いで酒を飲まんとは、けしからん!なんて言ってる人は、同調圧力をかけてきているか、飲酒に対する罪悪感を皆で薄めようと画策する、しょーもない発想でしかない。所詮はその程度のものなのだ。あなたの人生を本気で心配、あるいは理解しようとしている人は、ノーアルコールなあなたも受け入れて楽しんでくれるはずなのだ。
だから、あなたがお酒を飲まないのが当たり前になったときは、その人たちにとって、そのことはどーでもよくなっているのである。
アイデンティティの喪失
「わが人生に酒は無用なり!」とか喝破したつもりでいるけれど、自分の中で酒を止めるというのは一種のアイデンティティ喪失に匹敵するわけで。そんな軽い話ではない。
どういうことかというと、20歳に満たないころから(おい)酒に親しんできた自分。同級生といたずらで、卒業のお祝いに、入社の歓迎で、彼女とサシで、両親と...などなど、節目のお祝いや日常的なものを含め、常に酒と歩んできた人生だった。
仕事から帰って風呂上りなどに疲れた自分へのご褒美として、キンキンに冷えたビールをキューっと流し込む真夏の夜などは、ほかに例えようもない格別のご褒美だったわけである。
いつぞや、こう漏らしていたこともある。「俺の人生は半分は酒でできている」などと。半分は酒。こんなことを公言してしまうくらいには、お酒が大好きだった。
人生の半分が酒だとすると、酒を止めれば人生の半分を捨てることに等しい。アイデンティティの半分を喪失するのである。
無論、今回の決断に後悔などは微塵もない。ただ、悪いものを捨てた!という手放しの解放感というか光属性の感情だけじゃなくて、人生の半分以上を一緒に歩んできた酒というものとの決別というのは、喜びと同等か、それ以上の複雑な感情も包含するんだなぁというのが正直な気持ち。
お酒を止めたことを、お酒大好きな親に伝えたところ、真顔で「お前は何か楽しみを見つけた方がいいんじゃないか?」なんて心配しやがる。
お酒が好きな人に、こういう反応は多い。「お酒は人生の楽しみ。それがなくて何が人生か。飲んでこそよ!!」って自負していればいるほど、他者、特に近しい人が断酒宣言をすると、まるで自分のことのように心配してしまうのだろう。でも、その心配は杞憂なのである。大丈夫。
断酒のメリット
きたよ!
ここ大事!
断酒のメリットいってみよう!!
経済的に有利
まずはお金の話をしよう。
晩酌
お酒(おつまみ含む)に関する出費をリアルに想像すると
- 1日鏡月720ml1本=600円、おつまみ400円、計1,000円として
- 週に4回晩酌するとすれば週4,000円の出費
- 月4週として16,000円
- 1年で16,000×12=192,000円浮くよ!
1年間で晩酌に掛かるお金は192,000円という数字が出た!
いやほんとザックリですまんな。それと「飲みすぎワロタwww」というあなた、これでもまだマシなほうですよ。度数20℃の焼酎だったら一晩で1リットルを開けてしまうこともある。それを割る炭酸だとかライムでもっと出費はかさむし、おつまみだって1回400円とかめっちゃ低く見積もった方。調子こいてコンビニ突撃したら、揚げ物買いまくって1,500円とか買っちゃう。
おそらく、1年で250,000円はかかってるんじゃないか。実際のところ。これを0にできるんですよ??断酒の経済的メリット半端じゃないっしょ!!
宴会
当然、車で行く。駐車場代はかかる。500円くらいかな。こっちの駐車場代はべらぼうに安いんだぜ?
んで、ほぼほぼ1次会で帰る。素面で2次会の酔っ払い相手ができるほど僕は仏じゃないんでね。なんなら、1次会で帰るほかの人も送っていきますよー。
というわけで従来、2次会、3次会と掛かっていたお金が浮くので、
- 2次会=3,000円
- 3次会=2,500円
- タクシー代=2,000円
- 駐車場代=-500円
- 1会の宴会で従来よりも7,000円浮く
- 年間で会社の飲み会が6回あるとしたら、42,000円浮くよ!
医療費
かなり前から尿酸値を指摘されてて、これは間違いなく飲酒に起因するものと思われる。高尿酸血症を始め、飲酒による健康被害は従来の飲酒習慣を続ければ被ること待ったなし、と思われる。
これらが浮いちゃうんだから、どれだけ節約できるかわからないくらいの節約になるよ!
健康については後述。
健康になる
お酒を断つことで、多量飲酒による各種疾患のリスクを0にすることが可能。
羅列すると以下の通り。
※(詳しく知る)をクリックで厚生労働省|e-ヘルスネットの解説へ飛びます。
- 急性アルコール中毒→詳しく知る
- 肝臓病→詳しく知る
- 膵臓病→詳しく知る
- 循環器疾患→詳しく知る
- メタボリックシンドローム→詳しく知る
- うつ、自殺→詳しく知る
- 認知症→詳しく知る
- 癌→詳しく知る
- 歯科疾患→詳しく知る
- 消化管への影響→詳しく知る
- アルコール性肝炎と非アルコール脂肪性肝炎→詳しく知る
- 痛風→詳しく知る
- 糖尿病→詳しく知る
- 高脂血症→詳しく知る
- 胎児性アルコール症候群→詳しく知る
なんかもう・・・多すぎてめまいがしてくる(;´Д`)
こんなに健康リスクが半端なく高いとは、想像を絶する。
イラストで見るとこんな感じ。
痩せる
世の中には、おびただしい数のダイエット情報が氾濫しており、これは国民の多数が「体重を減らしたい」という願望を持っていることへの証左ともいえる。
コンプレックスを煽ってダイエット商品や商材を販売しようという輩は許しがたいが、「痩せたい」という気持ちは痛いほどにわかる。かくいう管理人も、太ることには恐怖を感じるものだ。
では、どうすれば痩せるか。お酒を習慣的に飲んでいるあなたに提示できる最高のソリューション、それは断酒である。
禁酒ダイエットで3週間5kg減!痩せるまでの期間は? - ポジ熊の人生記
手前味噌だが、この記事は3週間の禁酒で5kgを痩せたという実体験をもとに書いている、禁酒で痩せたい人には参考になりうる内容となっている。
酒は太るよ、確実に太る。
「アルコールは太らない。太るのはつまみを食べるから」と自慢げに話す人がいれば、それは違うと訂正してあげるとよい。エンプティカロリーなんて呼ばれるアルコールのカロリーだが、消費できなければやっぱり、それは太ることに直結してしまう。
アルコールのカロリー比較表を作ってみた。
参考サイト:https://sake-labo.com/a01-06-002.html
まぁ度数によってカロリーなんて違うもんなんだろうけど、参考にはなるだろう。ジンやウォッカのカロリー半端じゃないな。
ビールを250ml、キューっと喉に流し込むだけで約100㎉を摂取してしまう。500mlのジョッキだと約200㎉、「今夜は大ジョッキ10杯を飲んでやったぜー!」なんて場合はなんと一晩で2,000㎉も摂っているいることに。そりゃビール腹なんて言葉もできるくらいだよ。
600㎉を消費するのに、僕の場合は約10キロを走らないといけない。その労力が、たったの大ジョッキ1杯のビールで打ち消されてしまうというのは、あまりにも悲しすぎやしませんか...?
だからね。ダイエットだなんだって、ワーワー騒いでいる割に、晩酌で酒を飲んでいる人は、ダイエットなど成功しないんじゃないかって思うんだ。もちろん、それ以外で頑張って酒を減らさずに痩せる人もいる。けど、そもそもそれ、不健康な痩せ方だから。
酒の失敗をしなくなる
酒を飲まない限り、酒の失敗はない。
酒を飲まないことで何か失敗があるのだとすれば、そんな世の中には反抗してやりたいと思っている。
先ほどお伝えした、過去に起こした酒の失敗は、今後一切起こさなくなることが保証される。
強い!!
これだけでも、ほんと安心。どんな保険に入るよりも安心だ。
もう誰からも、酒により白い目で見られることはなくなる。社交の場でも、心おきなく交流を楽しむことができる。
思い返してみれば、酒の失敗でキャリアをロストさえしてきた人生だった。積み上げて、積み上げては、酒の問題でガッシャーン。まるで、アル中が賽の河原で石山を築いているかのようだ。せっかく高くなっても結局は「飲みすぎ鬼」がやってきて、信頼の石山を崩してしまう。こんなことを、いったいいつまで繰り返すのか。
ここまでである。そんなことはもう、終わりにする。
酒に逃げない人生を送る(あとがき)
「俺の人生、半分は酒だ」と豪語して生きてきた。離婚を2回したし、大きな失敗もしたけれど、それでも飄々と生きてきた傍らには常にアルコールがあった。
僕は、酒に逃げていた。静かな本当の夜が怖くて、自分の寂しさを騙したくて、惨めな人生を認めたくなくって、それで酒を飲んですべてを忘れようとしていたんだと思う。
けど、そんなウソだらけの人生に幕を下ろすことに決めた。幕を下ろすとはいっても、もちろん生きることを止めるつもりはない。
むしろこれは生まれ変わりに等しい。
自分の中で(嫌なことを忘れたいという不健全な理由にせよ)人生の半分とまで言った酒を、一切断つということは、今後は新たな人生を歩み始めると表現しても、大げさではないはずだ。
事実、酒を断ってからは、毎日が新鮮だ。こんなに体調がよくなることはかつてなかったし、早くに起きて活動するようなバイタリティはなかった。将来を考えても、とりあえず「酒抜き」で物事を進める必要がある、というのも実に新しい。周りとの折り合いをどうつけるかの心配もあるが、それ以上に、今後は社交の場において酒を飲まずに正気の自分で常にいられるんだ、という喜びの感情も自分の中に沸き起こる。
不安がないとは言えないし、先のことはわからない。けれど、ずーっと何かもやもやしてきたもの、それはきっと酒だったんだろうな、と。
飲む自分が好きじゃなかった。でも、それを知らないフリして飲み続けて、自分に嘘をつき続けてきた歪みみたいなのが、確実に自分の精神をむしばんでいたのだと思う。
このエントリーを書き終えようとしている今も、ノーアルコールで健全な肉体と脳で、クリアな思考でいられることを、すべてに感謝したいと思う。
アルコールで悩んでいるあなたも、一緒に断酒をしませんか?
この記事は「アルコール依存症」について記載しているので、参考にしてください。
以上! ビバ、断酒!
ちなみに、この記事の公開日は断酒9日目。