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MPFL再建術体験記その1(負傷~入院編) - ポジ熊の人生記
からの続きです。
入院
手術前日に入院しました。個室でラッキー☆
飲食は前日の21時まで。それ以降は水かお茶しか飲んだらNGとのこと。
手術は翌朝1番だそうです。
看護師さん「トップバッターですよ」
余興じゃないんだから、トップバッターって(笑)
その日の夜は彼女とのんびり電話をかますくらいの余裕がありましたが、翌日からまさかあんな地獄が待っているとは思いませんでした。
手術
朝いちで前腕に点滴の針を刺します。これは全身麻酔の際に薬を注入する経路になり、その後は点滴や抗生物質を投与するために使うそうです。
朝9時、病衣にパンツ一枚という出で立ちで、看護師さん案内のもと術場で移動。手術台の上に寝て薬を投与され、気が付いたら病室のベッドで目を覚ましました。
意識がないので、手術の体験記録はこれだけ・・・ではありません。
意識もうろう状態の中、右足の大腿に神経を麻痺させる注射を2発。けいれんする右下肢。「あれ、足の長さが違うな」とか聞こえてくる医療スタッフの声。
全身麻酔とはいえ、効きが完全になるまでは、意外と聞こえているもんですよ。悪口とか聞かなくて良かったw
自分の膝屈筋腱(ハムストリングス)の一部を用い、膝蓋骨と大腿骨をつないでいる内側の靭帯を再建します。大腿骨に孔をあけ(骨孔)、その中に移植腱を通し、膝蓋骨を外側に脱臼しないようにとめるバンドを作る手術です。
https://www.juntendo.ac.jp/hospital/clinic/seikei/about/disease/sports/sports_07.html
内容は負傷状況により変化しますが、上記の手術を受けたっぽいです。
先生、もっとちゃんと説明してー(笑)
手術後の不快感と尿道カテーテルの悪夢
術後の感想
病室で目を覚ました感想は
最悪
です。頭がぼーっとするし、喉はイガイガするし、右足はまったく動かないし。
喉イガイガは手術中の呼吸管理で咽頭に器具を入れていたから。頭ボーは麻酔の余韻、右足は当然、麻酔も効いてるし大けがしたようなもんだから先端しか動かない。キルビルのユマサーマンはこんな感じだったのかな。おまけに、機械で循環させる氷嚢の親玉みたいのが、右膝を冷やしまくってる。
手術前はあんなに軽快に動けていたのに、一気に病室のベッドで動けなくなるストレスは、体験してみなければ分かりません。
「何らかの理由で体が動かなくなり、良くなる見込みがない人は、さぞかし絶望するんだろうな」という気持ちが沸き起こりました。僕はまだ、治っていくからいいけれど。一時的でもこれだけ不快なんだから、治らない人は...。
尿道カテーテルが嫌すぎる
手術中の尿管理や、手術後に自分でトイレに行けないため、「尿道カテーテルを入れます」という話は聞いていました。
が、まさかここまで不快とは思いませんでしたよ。
まず、あんな太い管を尿道に入れている時点で、ずーーーーっと、慢性的な違和感です。これが消失することはない。尿道に絶えず物質が接している違和感が継続します。
そんで、体動があった際にそれが増強される。主に膀胱のあたりで。時にはちょっとした痛みを伴います。
んで看護師さんが尿を回収する際にカテーテルが膀胱より少しでも高い位置にいった際に「ぷるぷる」としたヘンテコな感覚が膀胱に走ります。たぶん、尿が逆流した感覚でしょう。こんなものは日常生活で絶対に味わえません。もちろん、不快。
で、夜中とか、いろいろ妄想するでしょ殿方なら。僕もそうだったんですけど、そうなった時に、ほら、ね?すると、カテーテルが引き延ばされるんだか引っかかるんだかしらんけど、ギューーーっとなって「いてててて!」となるわけです。
それはおはようマイサン現象でも起きました。予想はしていたのですが、いくら構えたところであのギューーーはモチロン痛いわけですよ。
極めつけは抜くとき。カテーテルを抜くときはどんな感じか看護師さんに聞いてみたんだけど「うーん、みんな気持ち悪いっていいますね」と。ほうほう、まぁ気持ち悪いならいいや。痛くなければいい。
で、抜いた。
灼熱のミミズが体の中から出てくる感覚で下腹部に電撃が走る。
OH!!
生粋の日本人で英語堪能なわけでもないのに、とっさに出たのがオーですよ。そんで、その衝撃で右足ピン!なってさらに膝に激痛。2combo。
もうね・・・二度と尿道カテーテルは入れたくない。抜いた後はそこまで違和感なかったんだけど、始めの放尿で空気が出たときはちょっと感動すら覚えました。
前立腺肥大あるいは脊髄や末梢神経の障害、麻酔や薬剤の影響などで排尿が困難な患者の導尿、手術や絶対安静時の導尿、残尿量の測定などの検査などの目的で使われる
一日動けない
無駄に病室の窓から青空見て呆けてました。だって、一歩も動けないんだもん。
で、時々、カテーテルに尿が流れていくのを感じながら「カテーテルさん仕事してますね」とか空虚に考えつつ、また青空に戻って呆けるの繰り返し。
夜になると違和感も少しは慣れてきて、ちょっと本読んだりとかできるようになった。
術後の人には優しくありたい
やっぱり、人ってのは、痛い思いをしてみないと人に優しくなれないんですよ。挫折を知らないエリート様が、弱者に寄り添えないのと同じで。
だもんですから、僕個人としては今後、術後の人に接する機会があれば「手術、お疲れ様。よく頑張ったね。動けるようになるまで辛いけれど、すぐだよ」って声をかけたい。
だって、自分が術後の不快感をよく知ったわけだし、痛みも分かち合えるようになったから。優しくありたいです。
後輩がもし、尿道カテーテルを入れることになれば、まずは
「ファーーーーwww」
って言います。
次回、入院生活・リハビリ編です。