「アリのゲーム」って、あるんだぜ!
って話をします。
ごちゃごちゃしてて箱庭感がすっごい楽しいレトロゲームの思い出。
シムアント
アリの生態をシミュレートするゲームで、プレイヤーは味方勢力の黒アリの一員である黄色アリとなり、巣の拡張、餌の調達、卵・幼虫の世話を行うことにより黒アリを増やし、敵勢力である赤アリを殲滅し、最終的に巣のある家の住人を家から追い出すことを目標としている。
スーファミ版は1993年に発売。当時中学生だった僕は、アホみたいにやり続けた。どこに魅力を感じたかというと、シビアな生き残りをかけた赤アリとの血で血を洗う覇権争いに命のきらめきを見出せる部分。これはちょっと大げさだが、子供心をこのように見事にキャッチしたゲームであり、僕の中では良ゲーなのである。今でも十分に楽しめる自信があるよ。
黄色アリが主人公
シムアント(SFC) レトロゲームが好き、とミーコは言った。/ウェブリブログ
シナリオモードにしても通常モードにしても、とりあえず黄色の働きアリが主人公の状態でスタートする。傍らには女王アリがいて、早速卵を産み始める。
アリは女王・兵隊・働き・羽アリの4種類で、初期の働きアリが死んだ場合に次にどのアリに生まれ変わるかを選択できる。ただし、女王アリには条件を満たさねば転生できない。これは後述する。
各アリの役割や機能
プレイヤーが操作するアリは黄色になり、そこを中心としてゲームは進行する。巣に餌を運ばねば次第に飢え、卵の生産が弱くなる。そうこうしているうちに同じマップ上の赤アリが勢力を伸ばしてしまう。
なので、餌の運搬というのはゲーム初期においては必須の活動となる。マップは巣の内部と地上の2種類に切り替わり、地上には餌がまばらに落ちている。それを地道に運ぶのも良いが、一気に固まって餌が出現することがあり、それをめがけて多くの働きアリで餌を運べば巣が一気に潤う。
餌を運べるのは働きアリのみ。主人公のアリは他の仲間に集合をかけることができる。働きアリを大量に餌の上で集合させて解散させれば、彼らは一斉に餌を運んでくれる。
この「集合」は赤アリに決戦を挑む際に巣のアリを全集結させて半ばラグナロクのような血みどろの争いをする際にも用いる。オルレアンの少女になったかの如き、軍隊を率いて敵陣に攻め込む快感もこのゲームの魅力の一つである。
赤アリも黙って勢力を拡大させているわけではない。ある程度の規模になれば、こちらの巣に集団で攻め入ってくる。その際には全体マップで赤いアリが集結しているのが見えるため、こちらはそれに備えて集合をかけ、防衛をしなければ女王アリを殺されたり卵を略奪されてしまうのだ。
この防衛線も皇国の興亡はこの一戦にあり、といった感じで燃える。当然、相手の兵力に圧倒されれば壊滅してゲームオーバーである。このシビアさもまたたまらない。兵隊アリはこのように戦争になった時は主戦力で、赤アリとの白兵戦に勝利する確率が高い。
働きアリもそれなりの白兵戦能力を有しているが、兵隊ほどではない。羽アリはもっと弱い。しかも餌さえ運べない。ではどこで活躍するかというと、通常モードで陣地を拡大する際に羽アリ同士でつがいを作って飛翔するために存在する。ここで初めて彼らの真価が発揮される。
なお、生まれるアリの比率は調整画面でコントロールできる。初期は働きアリ、戦争前は兵隊アリ、陣地を拡大させるときは羽アリといった具合に調整することでゲームを有利に運ぶことができる。
http://www.nicovideo.jp/watch/sm20964049
行動も調整画面でコントロールが可能。これで多くの黒アリを一致団結させ、巣の繁栄と赤アリとの決戦に向けて動かすのだ。
蜘蛛やアリ地獄、子供や猫も脅威
脅威は赤アリだけではない。地上には蜘蛛やアリ地獄が潜んでいて、蜘蛛はこちらを見つけると猛然と追ってくるし、アリ地獄はエリアに入れば引きずられる。当然、捕まれば死は間逃れない。しかし、集合を使用して集団でクモやアリ地獄と戦うことで討伐でき、中量の餌に変化する。余裕があれば倒して食料にするとよい。
また、公園マップでは子供がはしゃぎまわって足跡がドスドスと付き、その下にいるアリは否応なしに死ぬ。主人公も死ぬ。家の中マップでは赤子や猫の足跡で潰されることもある。妙にリアルで面白おかしいシステム。
女王アリになれる!
女王アリに転生する方法がある。ゲームスタートして女王アリ以外にアリが自分しかいない時に死ぬのだ。こうすることで女王アリに転生せざるを得なくなる。
女王アリになると卵を産むことがメインの仕事になるため、ほかのアリのように自由に動き回って効率よく餌を運んだり決戦に臨むことが難しくなる。自分が死んだら即ゲームオーバーだからだ。
赤アリとの決戦時に女王自ら敵陣に自軍を率いて攻め込む時は、格別の緊張感を味わえるぞ。
操作性も良く、システムも難しくない。それでいて妙にリアルでスリリングなシムアントを、いまからでも経験してみてほしい!
ワーネバも面白いよ!
こっちの記事もよろしくね。