ついこの間まで設置していたアンカー広告と全画面広告を外しちゃいましたよってお話しと、それに付随する「広告とユーザビリティのジレンマ解消」について考えてみました。
ユーザビリティ (英語: usability) とは、使いやすさとか使い勝手といった意味合いで使われることが多い。 しかし、その語義は多様であり、関連学会においても合意された定義はまだ確立されていない。
アンカー広告と全画面広告って?
スマホ画面の下端に表示される横帯の広告がアンカー広告。
全画面にババンと表示されるのが全画面広告です。
この2つを設置していたのですけども、外しました。PCではなく、スマホです。なぜ外したかというと、理由は収益が乏しいからです。
本当はユーザビリティを損ねる云々と美しい理由を述べたいところなのですけど、僕もマネタイズブロガーの端くれですから、ブログを運営する上では収益は大きなモチベーションです。それが鳴かず飛ばずとあれば、やはり外さざるを得ないのです。
嫌われる広告
スマホで嫌われる広告って実際この2種類でしょ。 | 滝井秀典ブログ
アンカー広告とアダルト広告に言及しています。ソースはyahoo知恵袋など。
日本のweb広告はいい加減「どうやったら間違えて押すか」をやめろ!→みんな同じ事思ってた! - Togetterまとめ
間違って踏ませるのをいい加減にしろというツイッター民の言をまとめたものです。訪問者と広告のマッチングで収益が発生するのが理想ですね。間違って踏ませ続けても、先は長くない気がします。
広告とユーザービリティのジレンマを解消するにはどうしたら良いのか? - ポジ熊の人生記
広告の貼り付け方はブログ毎に違うし、ユーザビリティを重視するのは本当に大切。アンカー広告はまだしも、全画面広告はストレスマッハだから論外な気がするね。
2016/08/11 14:01
全画面広告はストレスマッハという意見。
ですよね・・・
広告とユーザービリティのジレンマを解消するにはどうしたら良いのか? - ポジ熊の人生記
うちはアンカーとオーバーレイつけたら、クリック単価が大暴落しました
2016/08/11 16:20
他の広告のクリック単価まで下げてしまうというのは、それ自体で収益が上がらないどころか全体の質まで下げてしまう影響があるということですね。おそろしい。
広告とユーザービリティのジレンマを解消するにはどうしたら良いのか? - ポジ熊の人生記
まったく同意。そして、私もアンカーとの相性が悪い。しかも、他の広告まで押されなくなる始末…
2016/08/11 16:22
うーむ、クリック率まで下げてしまうというのは、いかがなものでしょうか。アンカー広告と全画面広告で収益が上がらない場合は、早めの撤収が賢い選択かもしれません。
割に合わない
具体的数値はAdsense規約上公開できないのですが、比較しても全画面広告及びアンカー広告は本当に収益が上がらない。ブロガーの中には「アンカー良いよ!全画面は単価高いよ!」など自分は成功していることを示唆する人も少なからずいるのですけどね。うちは全然だめです。
「うちは」というあたりがミソなのかなと。というのも、Adsense広告ってサイトによって収益が上がる配置が違うのですよね。当然、広告の種類によってもそうです。僕のサイトのようにアンカー広告や全画面広告で収益がまったく上がらないサイトもあれば、バリバリ成果を出すところもある。
今回、広告外しは僕のサイトにとって有効だったと考えています。
そもそも収益にならんのに貼っておく理由はないのですよね。最初は良くても、あとからどんどん単価を下げていく多くのASPに見切りをつけるのと一緒です。サイト内の掲示場所は、管理人にとっては安くないのですからね。
アンカー広告は駄目?
【アドセンス】「ページ単位の広告」のうちアンカー広告を非表示にした - 姫呂ノート
アンカー広告は邪魔でしかない、と断じています。2週間、クリックがなかったとか。PV数にもよるのでしょうが、広告の種類ってほんと、サイト毎に適性あるとつくづく思います。
アドセンス広告はアンカー広告よりモバイル全画面広告が効果あり!! | Web起業手帳
こちらはアンカー広告で成果は上がらなかったけど全画面広告は効果あり、と述べています。長期にわたるデータではありませんが、参考にはなりますね。しかし、やはり全画面広告掲載には個人的に抵抗があります。
ジレンマ
「ユーザビリティ」という横文字よりも解りやすく言えば、「使いやすさ」ですよね。ユーザーが訪れた際にいきなり全画面に広告がポップしたり、スワイプしてたらアンカー広告を間違って踏んづける。使いやすさを損ねていますよね、これは完全に。
ただ、矛盾は生じるのです。ユーザーが使いやすい環境を目指すという志と、収益を得ようという気持ち。これは技術的にも相反するものですから、どうしても今回のような相撲を取らざるを得ない。「ジレンマ」ですね。
お金など2の次で、ユーザーの使いやすさを第一に考えるのなら、そもそも
広告は貼らない
という結論に至るはず。ですが、これではブログを継続するモチベーションが上がらない。結果的に、ブログの休止や引退に至ってしまう。少なくとも僕の中ではお金というのは優先順位が低くはないです。
それでも考える
お金が大事とはいえど、お金が全てではありません。0か1かではなく、そこには比率が存在します。例えば、全体を10とすると
収益6:情報発信3:趣味1
などですね。だから、たとえAdsenseを1枚ぺろりと貼ったサイトがあったとして、「ここは銭ゲバの俗世にまみれた人間が管理運営している」というのは極端な見方だと思うのですよね。ここについては賛否両論ですので、あまり突っ込みませんけれども。
先ほどの比率で考えれば情報発信3や趣味1の範囲で、管理人は使いやすさというものを考えるのだと思います。僕もそうです。今回、外した2つの広告について理由に先だったのは収益ですが、その陰ではサイトをいかに使いやすくするかという点に思いを馳せているのです。
で、色々と考えてみたのですよ。収益と使いやすさの両立って、なんだろうなって。
ネイティブ広告
広告にも最近は色々あって、記事内に溶け込むようなものもある。これをネイティブ広告というそうです。僕のサイトにも貼っています、PCサイドバーとスマホのヘッダ下からしばらく続くあれですね。
どうやって溶け込んでいるのか具体的に申すと、自サイト関連記事の中にさりげなく広告が入っているのです。もちろん広告タグはついていますけどね。これってあざといイメージがありますが、実はものすごく画期的なのですよ。
広告が広告として独立していないので、凄く自然なのです。スマホ画面だとサイトに訪れて大画面広告がまず最初にドンと表示されれば辟易してしまうものですが、ネイティブだと関連記事があって「ああ、こういうコンテンツがあるんだな」って、ユーザーが思ってくれる。これだけでも全然イメージが変わってくるのです。
気持ちの問題だけじゃないですよ、具体的には書けませんが、クリック率は驚くほどに優秀です。サイトにどぎつい広告カラーを出さずに、収益すら上げてしまうなんて、多くの管理人が理想として描いた形に限りなく近いのではないでしょうか。
残念ながら、現在はAdsenseにおいてこのネイティブ広告形態はβ版であります。一定のトラフィックやコンテンツ量がなければ、サイトに設置することすら許されない。ですが、この広告形態は必ず覚えておいてください。いつかあなたのサイトが成長した時に、大きな力となってくれるでしょう。「関連コンテンツ」で調べればノウハウが得られます。
参考
追記
2016年12月7日
ネイティブについては賛否両論ありますね、というのも訪問者にとってはステルスマーケティングともとられかねない広告だからです。
ステルスマーケティング(英: Stealth Marketing)とは、消費者に宣伝と気づかれないように宣伝行為をすること。 略称はステマ。 アンダーカバー・マーケティング(英: Undercover Marketing)とも呼ばれる。 ゲリラ・マーケティングの1つ。
「ネイティブ広告だったら気づかれないからオッケー♪」という簡単な話ではないです。訪問者が「サイト内への記事リンクかな?」って考えて踏んでしまい、購買意欲のない商用サイトへ飛ばされる気持ちをしっかり考えなければいけません。
サイト内の整備
スマホのヘッダ下に設置していたMENUを思い切って外し、訪問者がサイト内に興味のあるコンテンツへ素早く辿りつけるように、検索ユニットを設置しました。
こんな感じですね。
従来のメニューバーは自己紹介などおすすめのコンテンツへ動線を作っていましたが、それよりもサイト訪問者がワードで自分に興味のある記事を探せたほうが便利かなと考えたのですよね。なんせ950記事を超えているので、カテゴリを提示するだけでは事足りないのかなと。
ほかにも、TOPへ戻れるボタンを設置するだとか、ユーザーが一番知りたい情報へ素早くアクセスできるようにするなど、やれることはたくさんあります。今回は、僕が最近行った具体的な変更を一例として挙げさせていただきました。
参考
検索向け AdSense を編集する - AdSense ヘルプ
結論
広告は貼りたい、なぜなら収益を獲得したいから。だけど、お金のことだけじゃなく、ユーザーの使いやすさというものにも施行を巡らせて、良いサイトを作りたい。
であれば、目立たない広告やサイト内の利便性向上を図ることでそれらを両立させることを考えてはどうかと思うのです。
今回は具体的に「邪魔な広告を外したこと」と「目立たない広告を導入すること」、「サイト内を整備すること」について述べました。サイト内整備については、本当に一歩を踏み出したに過ぎない段階で、これからも頭を捻りながら考えていく必要があるでしょう。
今まではひたすら記事を書き連ねて、広告も紋切型で使いやすさなど念頭に置かずにブログを運営してきました。アドセンスなんて、1日いくらの収益が上がるかしか考えていなかった(笑)
しかし、次のステップへ進むためには、現在のサイトの利便性向上や広告設置について試行錯誤を繰り返していかねばならないのだろうなぁと。何となく感じております。
追記
2016年12月7日
4か月ぶりに見返してみると、ずいぶん斜め上な発想をしているなと自分で思いましたね(笑)「ユーザーのわかりにくい広告配置が理想!」とか悪の教唆でしかありません(-_-;)
広告は広告とはっきりわかるほうが良いに決まってます、もちろんそれは訪問者にとって。
現在のスマホページを紹介します。
ヘッダ、自己紹介記事へのリンク、サイト内のメニュー紹介がまず最初に来ます。
次に定期購読モジュール2種類、おすすめコンテンツ(サイト内リンク)ときて、やっとAdsenseが表示されます。
件のネイティブ広告(関連コンテンツ)にも広告とサイト内記事の混成モジュールであることを明示し、誤クリックを防ぐことにしました。
これで4か月前よりも現在の方が収益が高いのです、PV数は落ちているにも関わらず、です。これが何を意味しているかご理解いただけますか?
まだ懸念がないとは言えません、一つ目の見出し下に自動挿入されるレクタングル大は、どう考えても訪問者にとって邪魔です。でも、悔しいのですがここは収益性がサイト内でもNo2なので外すことが今の僕にはできないです。でも、いつか外したい。
最初の見出し下のAdsenseを外せる時が来ると信じてサイトを運営していきます。(Amazon収益が上がってくれば外す決断ができるはず)
みなさん、広告ベタ張りサイトをいかに訪問者にとって良き環境にできるかについては、今一度精査してみてはいかがでしょうか?
ユーザー目線のサイト運営を教えてくれる、一番最適な本にこれをお勧めします。