今回、ここを訪れたあなたが記事を最後まで読み終わると
- 昆虫の基本と定義を学ぶ
- クモやムカデは昆虫ではないことを知る
- 昆虫は簡単にいうと何かを知る
- 魅力的な昆虫の本を知る
これらのことを得られます。
どうかゆっくりとお過ごしくださいね!
昆虫の基本
動物界→節足動物門→昆虫綱というくくりになります。さらにその先には多数の「目」があり、地球上でもっとも多様化した昆虫の種が存在。「界・門・綱・目」の順番に細分化していくと考えると良いです。
現在知られている種は100万種超え、既知の全生物の半数以上を占めます。陸上に関しては昆虫が圧倒的多数で、百万種はあくまで既知のもの、名前のない種や未発見の種は少なくとも既知の2~5倍が実際に生息しているといわれています。凄い数ですね!
ある熱帯地域の調査では、アリだけの生物量(バイオマス=そこに住んでいる全個体を集めた重さ)で、陸上全脊柱動物の生物量をはるかに凌駕することが判明しているそうです。
「昆虫はすごい」を読んでいる。バイオマス(生物全体の総重量)で比較したときに、昆虫は哺乳類よりも圧倒的に多いらしい。どれくらい多いかというと、アリ一種で全脊椎動物よりも多いとのこと。それを表したのが下記の図で、なんたかシュールな感じ。 pic.twitter.com/1hrcmX71AQ
— レアジョブ会長 加藤智久 (@kato_) 2014年10月23日
日本だけでも3万数千種の昆虫が知られており、実際にはその約同数かそれ以上の未知種が残されているといわれております。つまり「新種発見」というのは、それ自体は大したことがないそうです。難しいのはそれが本当に新種かどうかを科学的に判定することなのだとか。
昆虫を定義づけるもの
頭部・胸部・脚部に分かれる(重要)
頭部
- 口(咀嚼・吸汁器官)
- 複眼(または単眼)
- 触角
食事のため、視覚などの感覚器官の集合
胸部
- 3節に分かれる
- それぞれに脚がつく(3対6本)
- 大部分では2対の翅(はね)がある
移動のための器官の集合
腹部
- 10節に分かれる
- 末端が排泄・産卵・生殖
- 消化器官主要部
- 卵、精子が詰まる
- 各節横の気門という孔で呼吸
様々な機能の集合
クモやムカデは昆虫ではない
クモは頭部と胸部が融合し、脚が8本あります。
ムカデはそれぞれの節から脚が伸び、数十本に及びます。
昆虫は脚の数が全部で6本。つまり、クモやムカデは「昆虫」ではないということがわかります。それぞれ「クモ網」「ムカデ網」というものを形成している。
蝶や蛾の幼虫「イモムシ」は脚がたくさんあるように見えますが、本物の脚は他の昆虫と同様、胸部に3対ついています。後半にあるのは「腹脚」「尾脚」といって、幼虫時代だけにあらわれる植物につかまるために脚の機能を有した突起です。
間違いやすい虫の例を端的に説明すると
「ダンゴムシ、ムカデ、ヤスデ、クモ、ダニ、サソリ以外のものは、だいたい昆虫だと思ってください。ナメクジやカタツムリは全然違って、貝のなかまです」と話すことにしている。
丸山宗利著『昆虫はすごい』位置No.180より
非常に解りやすい説明ですね!ナ
メクジやカタツムリは内陸にいるから、どうしても「虫」として捉えてしまうが、まさか貝の仲間だったとは知りませんでした(-_-;)
虫の世界が面白い
感情を持たず、反射で動く昆虫を「虫けら」として下等に扱い、生理的嫌悪をもよおして過ごしてきた僕ですが、ここ最近になって彼らの生態に興味が沸き始めました。
人類よりもはるか昔から地球上で種の繁栄を極め、驚異的な身体能力で過酷な環境を生き抜く昆虫たち。
その独特のフォルムは、なるほど気持ちの悪さを惹起してしまうのは仕方のないことです。しかし、その社会性や驚くような習性を知ることができれば、そのようなバイアスを排除して彼らから学ぶことは少なからずあると考えます。
どうか皆様も先ほどの本を手に取り、昆虫の世界へ旅に出てみてくださいませ♪
昆虫系のおすすめ本
昆虫系ってなんだろう(汗)
とりあえず紹介していくよ!
昆虫はもっとすごい
当記事で紹介した書籍の筆者に、昆虫マニアの養老孟子先生が加わってもっとすごいことになっている昆虫本です。これまた、どえらい大御所が参戦したもんだ(汗)昆虫のアレコレ解説はもとより、お互いに昆虫愛を爆裂させて白熱したトークを繰り広げてるっちゅうんだから昆虫マニアは目を通さずにはいられないです。
「カラー版」昆虫こわい
体長わずか数ミリメートルの昆虫を求めて、アマゾンの密林や広大なサバンナへと世界を旅する著者は数々の恐ろしい目に遭ってきた。ペルーでは深夜の森で、帰り道の目印に置いた紙片をアリに運ばれ遭難しかけたり、カメルーンではかわいい顔したハエに刺されて死の病に怯えたり、ギアナでの虫採りが楽しすぎて不眠症になったり……。「昆虫こわい」と半ば本気で、半ば興奮を戒めるためにつぶやく著者の旅を追ううちに、虫の驚くべき生態や知られざる調査の実態がわかる、笑いと涙の昆虫旅行記。
昆虫怖いのによくここまでやり切ったな、と称賛せざるを得ない昆虫旅行記です。怖いとか言いつつ筆者の昆虫愛が凄いらしくて、読んでる方にはビンビン伝わってくる。オールカラーで見ごたえばっちり、読み終わったら「まだ見たい」と思わせてくれる名作に仕上がってます。誰もやらないようなこと(場所)を制覇するその開拓精神には恐れ入る。
小学館の図鑑NEO〔新版〕昆虫
子供は昆虫好きだからな、まじで(汗)男の子がいる家はわかるでしょ?やつらは昆虫を見たくて見たくて仕方ないんですよ。ムシキングに耽溺してるあたりお察しでしょ。というわけでおうちのお子さんに是非とも見せてやってください。なんでもこの虫シリーズは人気No.1なんだそうです。虫すげえ。
くらべてわかる昆虫
これまた勉強になる昆虫本。今回の記事で紹介したものと比肩します。識別のポイントがわかりやすいんですよ。僕の書いたイラストとは段違いです(笑)これ一冊読んでおけば、昆虫の見分け方が身に付くといっても過言じゃない。
みんな昆虫好きだなオイ!