母集団:全国の市区町村に居住する満20歳以上の日本国籍を有する者
標本数:3,000人
地点数:205市区町村 210地点
抽出方法:層化2段無作為抽出法
平成26年に内閣府が調査した上記結果のうち、
1.日本の未来像について⑶ア 将来の不安要素
において該当者数1,260人の調査結果で
人口,経済社会等の日本の将来像に関する世論調査 図4 - 内閣府
- 社会保障や教育などの公的サービス水準の低下
- 雇用状況の悪化国や地方の財政状況の悪化
- 所得や資産の格差の拡大
- 子育て,教育に対する負担の増加
を挙げている人の多さを見るに、今の日本の状況、さらに未来において決して展望は明るくないことは言うまでもない。
で、この記事。
「もう買いたいモノがない」日本人の消費のリアル(東洋経済オンライン) - Yahoo!ニュース
買いたいものがないから、お金を使わない??
いったい、どこの世界線の話をしているのか分からない。
趣味の多様化も、消費行動に少なからずの影響を与えているとは思うけれども、給付金を貯蓄に回す、いや回さざるを得ない状況って、根本的に原因が違うんじゃないですかね。
みんな、先が不安なんじゃないの?
雇用不安、上がらないどころか下がる給料、右肩上がりの社会保障費、少子高齢化で年金制度の破綻はどうなのか、などなど。未来への不安要素を挙げればキリがないでしょう。
そんな最中に「給付金を使わないのは『欲しいものがない』せいだ」なんて、いったいどういう了見なんだろうか。よほど世の中が見えていないのか、はたまた知った上でこういうことを大手メディアで振りまくのかは存じ上げないけれども。
「今は特にほしいものがないし、とりあえず貯蓄しておこうか」なんて一部の余裕がある人の心境なのであって、「今はとてもじゃないけど使えない。いつ、どうなるか分からないし、備えあれば憂いなしで貯めよう」と考える人のが大半なのではないだろうか。
いや、まだ、貯蓄に回せる人はいい。でも、日々の生活で湖口をしのぐのにも限界を迎え、何らかの借金を抱えながら自転車操業で食いつないでいる人なんかは、マイナスの借金プールに溶けてしまうのが関の山だったり、するんじゃなかろうか。
政府は金を使えるようにてこ入れを、なんてのたまっているけれども、そうじゃないでしょう。まずするべきは雇用不安の解消や賃金上昇の政策ではなかろうか。
なんだろうな、これって、こういう記事ってやっぱり年収700万とか800万超えの、いや1,000万超えの借金とかに困ってない人が書くのだろうか。だとしたら、こういうリアリティに欠けることも、平気で思っちゃうのは、致し方ないことなんかな。
まぁ、普段、ネットメディアの言説を見るに、発信元がアレっちゃアレだし、みんなスルーなんだろうけど...