ブログは哲学です。
ウィトゲンシュタインによると、哲学の目的とは思考の論理的明晰化であるとのこと。
このサイトでは管理人の思考を妄想全開で垂れ流すことが多いのですが、その作業は思考の論理化にほかなりません。うまく表現できないことも多々ありますが、日常で刹那浮上する断片的思考をひとつの記事にまとめて公開する作業。これを思考の論理的明晰化と呼ばずしてなんと呼びましょうか。
さて、ここからは論調を崩してざっくばらんに「ブログ」と「哲学」について語りますので、いかに僕がブログ馬鹿であるかを感じてください。
日常の傍らに
なんてことない日常を過ごしているように見えて、同じ日など1日もありません。常に新しい発見の連続です。ただ、それは断片的すぎて一塊のストーリーに仕立て上げるには難しい。ジャンルもバラバラですしね、ある時は食べ物のことが浮かんで、ある時は異性のことが浮かび、またある時は職場の人間が浮かんでくるという有様ですから。
これら思考のうち、どれかひとつをピックアップしてテキストでまとめることのできるのがブログです。広い家の狭いスペースで、ひとりキーボードを叩く。これによって散り散りになっていたパズルのピースが集合して一枚の絵になる。仕上がった時の爽快感たるや、言葉では言い表せないほど。だからでしょうか、仕上がる前に下書き送りになったりあるいはブラウザを閉じて永劫抹消してしまうことも多々あるんですけどね。
つまり、ブログは生きる傍らに常にあって、書き手の思考論理化を最大限に手伝ってくれるツールなんです。人によってその方法はまちまちでしょう、楽器を奏でる人もいれば、イラストを描く人もいる。その中に自分の思考を散りばめて訴求力を持たせ、「誰かに何かを伝えようとする」んですねぇ。
自己表現として最適
「じゃあ何でもいいじゃん」と言われそうですが、ブログってここでは強みがあるんですよ。例えばこれから楽器を使って誰かに自分の想いを伝えるとします。そもそも、奏でる(使える)楽器がありますか?そこからのスタートになりますよね。もし、何らかの楽器を使用できたとして、どうやって自己表現しますか?街頭で路上ライブをやっても、届く範囲はごく僅か。今ではYoutubeやニコニコ動画などに動画をアップロードすることも可能ですが、そこまで行きつくにはそれなりにシステムを理解せねばなりません、まぁ路上ライブよりはハードルが下がりますけどね。
かたやブログはどうでしょうか。インターネットに繋がって、文字を出力できるデバイスがあればいつでも自分の考えを表明できる。先ほど述べた思考の論理化ですよ、それが手軽にできちゃうんです。しかも、公開範囲を全世界とすれば、ポチっと更新しただけで頭の中をオープンにできちゃう。書いた範囲の思考ですけどね。ここにブログの最大の魅力はあるのではないかと考えます。
日記ブログは意味がない論者に物申す、んなこたぁないと。 - ポジ熊の人生記
日記ブログなめんなよ、的なエントリを公開しましたが、日記エントリこそ日常の断片化した思考をアウトプットするにはうってつけなんです。どこかで記事ネタを拾ってくるよりも、日常で体験したことを記事にする方がよほど簡単。その日経験したことを感想付きで書き記してやりゃいいんです。今、書いている「ブログ馬鹿の哲学」も、ふと頭をよぎった言葉を、前から考えていたこととして紐づけし、テキストにしているだけです。日記ですよ、これ。
緊急時の孤立防止にも
チラシの裏と一線を画すブログ最大の魅力は、閲覧者がいることですね。書いた人間の手を離れて、色々な反応を全国各地で引き起こすことができる。このような大規模なインフラを使用して大衆に個人のメッセージを伝えることのできる奇跡の時代を、我々は今まさに経験しているわけですね。ここに無限の可能性を見出すことができる。人は、どんな状況においても、自分のメディアを持つ以上は孤独になることはないのです。いや、孤独じゃないですね、孤立することはない、と訂正させていただきましょう。
例えば僕が何らかのアクシデントにより現在の生活が成り立たなくなったとしましょう。しばらくはブログの更新も滞るでしょうね。死亡説、流れるかもしれません。しかし、数日後でも数週間後でも「このような大変な状態でした、これから先も見えません」と事実告白及び不安な心境吐露のエントリをブログで公開した時点で、次の人生への移行におけるアウトプットが始まっている。このとき、色々な反応があると思います。「ざまぁ」「いわんこっちゃねえ」「大変だ」「○○してみては?」などなど。無関心な人以外のレスポンスが予想されます。ここから何らかのヒントを経て、これからどうするか現実を直視してはいつくばってでも再起を図ることになるでしょうね。寄せられた意見の賛否はともかく、「孤立」はしていない。インターネットの某ブログの管理人が破滅したらしい、ということが認知され、それに反応があることにより自分は決して一人ではないことを知る。なんとありがたいことでしょうか。
緊急時の話を引き合いに出しましたが、日常において心の中を整理して吐き出すこと、これによるメンタルデトックス効果ははかり知れません。今日もどこかモヤっとして気分が晴れなかったんですよ。PCの前で鬱々とした気分になっていた最中、ブログと哲学について書いてみようかな?と思い立ってここまで指を走らせた結果、気持ちは随分と晴れています。恐るべしですね。
愛すべきブログ馬鹿
38℃の熱でブログを書いてみる - ブログ作成ボタンを押しちゃった
38℃の発熱状態でブログを更新する猛者が、ここにいます。コンセプトは「発熱したらどんな記事を書けるのか検証する」のだそうです。ここに狂気的ブログ愛を感じます。普通、38℃になったら、薬飲んで大人しく寝るじゃないですか。でもここの管理人さん、寝床にノートパソコン持ち込んでブログ更新してるみたいなんですよね。凄いです。良い子は真似しちゃダメです、けど個人的にはここまでブログに愛情を注げる人には畏敬の念を禁じ得ない。これほどまでにブログには魔力が備わっているということをお伝えしたかった。ここにも愛すべきブログ馬鹿はいるんですよ。
「仲間が欲しいのかもしれない」と管理人さんはおっしゃった。ブログを更新する理由ですね。なるほど、と思いました。そのような使い方もできますね。とりあえず、インターネットを通じて、誰かがいることを前提としているわけですね。ガンダムーンさん、僕らは仲間ですよ、間違いなくブログ仲間です。そしてブログ馬鹿です。「馬鹿」なんて言ってごめんなさいね、これ、もちろん誉め言葉ですから。
幸せになれる趣味ってあったんだ
ずっとゲームばかりしてきました。これも立派な趣味ですけど、これでは幸せのお手伝いにはなりませんでした。むしろ、退廃的なものを生み出していた。ゲームは退廃的である、ということを述べたいのではありません。僕個人として、ゲームという趣味は人生を前進させるあるいは幸せを獲得するツールにはなり得なかった、というわけです。
ゲームを卒業してからはいろいろなコンテンツをかじりましたが、どれも1年は持ちませんでしたね、すぐに飽きてしまう。でも、ブログは違いました。そう、ブログですよ。ブログブログうっさいなって思われるかもしれませんが、これが「ブログ馬鹿」ってやつなんでご容赦願いたい。
いやほんっと飽きませんね。ブログ開始して最初の半年は1日8時間とか更新に費やしまして、「これバーンアウトするんじゃねえか」と自分でも冷や冷やしたもんですが、一向に飽きない。先のことはわかりませんが、恐れ多くも神の領分に立ち入らせてもらうのならば、「僕はこれからもブログを続けていくだろう、だって楽しいんだもの」と予見しましょう。緊急時に泣き言を吐き出せる場所があるってだけでも、心のバックボーンとしてこれほど頼もしいコンテンツはありませんからね。おまけにお小遣いももらえますし。いうことなしです。
毒にも薬にもならないブログ論を吐き出す理由
ブログを愛しているからです。嫁にしたいくらいです。毎晩、抱き合って寝たいです。健やかなるときも病めるときも一緒、楽しいことは2倍で辛いことは半分こにしたいくらいです。
ここ最近、やたらにブログ論記事を書いてます。前にもネタにしたことがあったんですけど、ブログ論ってGoogle神には愛されないんですよ。いや、そうじゃなくて検索する人自体が少ない。だから、GoogleやYahoo!経由でこの記事を読む人がほとんどいないんですよ。でも、書き切ると本当に気持ちが良いです。
個人がひたすらゴリゴリとオピニオン書き続けてどこまで通じるか。今年はブレずに突っ走ろう。
— 羆 (@poji_higuma) 2017年4月9日
このペースで脳内妄想垂れ流して1年間突っ走ったら、どうなるんだろう。ワクワクしますね。今までSEOがどうのこうのと右往左往していたのがアホらしくなります。
結語
いかがでしたでしょうか、僕のブログ馬鹿っぷりは伝わったでしょうか。少し忘れていたこの感情を、今回は文字にすることができたので大変満足しています。あなたにとって「ブログ」とは何なのでしょうか。
物書きの渇愛については
ブログと金儲けと承認欲求と~物書きの渇愛 - ポジ熊の人生記
こちらの記事を参照してください。人は何らかの理由でブログに記事をUPしてるんですよー!というものです。
今回、投げかけている「あなたにとってブログとは」というのは形而上学的観念です。抽象的で、ぼわっとしてて、精神論的なものです。どうですか、拠り所になってますか、日々の楽しみになってますか。
SEOとかシステマチックなことに時間を費やしているそこのあなた。たまには浮世を離れて、おじさんと妄想遊びやりませんか?
これは完璧に決まってるわ・・・
しらふらしいですよ