高校卒業してから飲食店でバイトしてました。3年くらい。
そこで得た社会経験は半端じゃなかったので、そのお話。これが1つめ。
2つめはバイトとブログのお話。別サイトを言及します。
飲食店のバイト
新規開店でオープニングスタッフ募ってたから、既存の店舗に新入りで入るよりも心理的負荷が少ないんじゃない?という家族のアドバイスもあって、応募、面接、即採用。いや、全然心理的負荷少なくないよ、新規開店セールで客が押し寄せて鬼のように忙しくなり、要領もわからん僕は右往左往で半ば戦力外って感じですよ。
そんな怒涛の滑り出しでありましたが、新規開店セールも無事に終わり、通常運行が始まろうとしていた頃にはバイトの面々の中にもエースの風格を漂わせる精鋭が数名出現し、正社員の手の届かないところは彼ら彼女らの包括的な指示によって、パンクせずに店は回る状況でした。いやはや、手際が良くて感心します。
さて、僕はどうでしょうか。バイト経験なんてほとんどなし、甘ったれて成人の手前まできてしまったボンボンなどは、意識も成長度合いも伴ってないわけです。仕事ができないので、当然、邪険にされます。それを回避するために、弄られキャラに甘んじて、留飲を下げる自分もいました。甘えを脱する怖さを受け入れるくらいなら、舌をペロっと出しながら弄られていたほうが、当時の僕はまだ居心地が良かったのです。
ある日のことです、僕が大きなミスを犯しました。店内の電子機器を、ケアレスミスにより破損させてしまったのです。店長は怒髪天、ほかのバイトスタッフもあきれ顔です。「ああ、またこいつか」という視線が透けて見えます。とても辛い状況でした。そんなミスもあってか、店長は後日、僕にこんなことを述べたのです。「君は信用してないから」
この台詞を聞いたときに、僕の中で何かが切れる音がしました。ぶち切れ、とは違います。今まで当たり前だと思っていた概念が崩壊したというか、甘えの糸が切れた、という表現が最も適切かもしれません。それを機に、周りの目を気にしてビクビクしながら甘える仕事は一切やめました。一心不乱に、仕事にのめりこみました。全精力を業務に集中して、今までの僕を見てきた人は「何があったの?」というくらいに頑張り始めたのです。
開店当初は甘えてドジキャラに甘んじていた自分が、突き放されて絶望の淵に立たされることにより開眼し、甘えることを止めて仕事に全精力を注ぐようになった。こんなことは、アルバイトをしていなければ経験しえないことです。家庭内では、このような厳しいことはまず言われませんし、追い詰められません。もし、バイトをしないで家でダラダラしていたなら、お金をもらって仕事をする大変さや、甘えられない状況というのは経験できなかったのではないかと思います。
バイトの中でも3強に数えられるようにまで成長した僕は、店長や他のメンバーからの信頼を厚くしました。かつての揶揄されていたポンコツはどこへやら。僕がいないと店が大変、とまでいわしめたのです。これには大変気持ち良い思いをしましたし、頑張ってきて良かったなとも感じましたね。時給は変わりませんけれども(笑)。
公私混同していた若かりし頃が懐かしいですが、バイトの同僚に恋をして、体重をガッツリ減らす恋わずらいをしたこともありますね。これも実に懐かしい。その子と仕事をしている際の、恋心を抑えて仕事をしつつも、どこかのぼせた感情というか、そういうせめぎ合いのようなものも、貴重な経験をさせてもらったと今では思いますね。ああ、チェリーボーイ時代。今では考えられませんけどね、仕事中に色恋沙汰などは。
正社員同士の、ドロリとしたやり取りも目の当たりにして戦慄したものです。先輩が後輩にふるうパワーハラスメントの数々。新規で入って短期間で身も心もボロボロになり、激しいローテーションを見たり。飲食業界のブラックっぷりが世間で話題になる前から、こういうのを目にしていた僕は、絶対にこの業界には入りたくないと心に決めていたものです。いちど、正社員のお誘いがありましたが、笑顔で断りました。
そんなこんなで、社員からの叱責、同僚とのコミュニケーション、恋、残酷な現実などなど、多くの人間ドラマを僕はバイトから学んだのです。3年間の月日は、それはそれは濃いものでしたよ。あれがなければ、今の自分は存在しません!怒ってくれた人にも、楽しく仕事をしてくれた同僚にも、恋心を寄せた人にも、当時関わった全ての人に改めて「ありがとう」を言いたいですよ。
バイト経験の熱い話はここまで。
バイトは時間の無駄?
バイトは時間の無駄!暇な大学生がブログを書くべき3つの理由 - オモロク
こちらの記事。
ちらっと見た際にタイトルで「ん?」となって。
で、最近は他所のサイトでもこの記事について取り上げている。
僕も、思うことがないわけじゃないので。
言及させていただくことにしたんですよ。
意訳ですけど、
「大学生はつまらんバイトをするくらいなら、ブログを書いたほうが得られるものが多いよ」
って記事です。あってます?
以下、記事内の記述を引用して所感を述べます。
もし、この記事に興味を持ったあなたが「つまらないバイト」や「しんどいバイト」を今も続けているのでしたら、すぐさま、店長やバイトのメンバーに「バイト辞めます」と宣告をして、ブログを書き始めることをオススメします。
バイトは時間の無駄!暇な大学生がブログを書くべき3つの理由 - オモロク
「つまらない」「しんどい」という言葉を冒頭で述べていますので、全てのバイトを止めてブログ書けや!という暴論ではなさそうですので、ここでフォローします。
せいぜい、バイトから得るものは、「上下関係」「人間関係」「協調性」といったところでしょうか(他にも、細かいのはあるとは思いますが) もちろん、これらの社会人としての基礎力を身につけることも大事です。しかし、よくよく考えてみれば、こういった能力は、学校生活を普通に過ごし、部活動を行ってきた人ならバイトをせずとも最低限身についている能力です。 バイトから得られるものは、あなたが思っているよりも少ないのです。高校生ならまだしも、大学生活の大事な時間をバイトに費やすことは無駄でしかありません。 念を押します。「バイトを続けることはリスク」です。
バイトは時間の無駄!暇な大学生がブログを書くべき3つの理由 - オモロク
あ、いや、その「上下関係」「人間関係」「協調性」(全部共通項でくくれそうですが...)を学ぶことが、バイトの真髄じゃないかって僕は思うんですよ。こいつらは、決してくだらないものじゃないです。社会に出るなら、まずは自己防衛の手段として持ちえないと渡ってゆけない処世術ですよ。
人におもねる人生は、さぞかし辛かろうと存じますが、でも、スキルが身に付くまでは忍耐の時期が続くんですよ。新人の頃は舐められて、見下されて、マウント食らうんですよ。ですが、スキルアップして、先輩方が呆けている間に苦労を積極的に受け入れて自己学習して、いつのまにか自分がいないと困る、くらいのレベルに達した時にやっと報われる時が来ます。そこでふんぞり返らずに「自分なんて、まだまだですよ」とひっそりと言えた時が、ささやかな勝利を確信する瞬間なのです。
僕は大学の2年間、飲食に始まり、日雇いの派遣、ホテル業、建設業、コールセンターやら多種多様なバイトを行ってきた経験があります。しかし、何1つとして社会で通用するスキルは身につきませんでした。
バイトは時間の無駄!暇な大学生がブログを書くべき3つの理由 - オモロク
日雇い、ホテル業、建設業、コールセンターで勤めて、それで社会で通用するスキルが身につかなかったというのは、少々解せない。相当な短期間でしたか?飲食店の3年間でも濃厚な経験を積まさせてもらった僕としては、バイトをしてそこから何かを得るという「意識」を持ってない限り、そこから学びとることは難しいのではと考えます。絶景の景色に立ち会っても、見ている場所が局所的であれば感慨も少ないのと同様に。
ブログを書くことによって、様々なスキルが手に入ります。具体的には以下のようなものでしょうか。 情報収集力 ライティングスキル デザインスキル ITスキル マーケティングスキル セールススキル 耐ストレス力 こうしたスキルは、ブログを更新していくにつれて自然と身につきます。
バイトは時間の無駄!暇な大学生がブログを書くべき3つの理由 - オモロク
ここで述べているスキルについて、以下所感を
情報収集力
ブログを書くためにニュースを見たり情報収集に努めていれば、それなりに力は付きそう。
ライティングスキル
書き慣れるとは思いますが、綺麗な文章を書くには他者の推敲が欠かせないと思ってます。
デザインスキル
独自にブログデザインを真剣に学べば、身に付きそう。
ITスキル
プログラミングのこと?なら、ブログデザインを真剣に、コードを見つめながら勉強したら身に付きそう。
マーケティングスキル
アフィリエイトで物を売る能力?
どうなんだろう、ネットで何が売れるのかは、肌感覚で覚えられるかも。
セールススキル
セールス文章を書いていれば、慣れそう。
耐ストレス力
アンチの暴言などを浴びて、それでもリフレーミングして継続したら耐性は付きそう。
以上が所感なんだけど、ブログで得られるスキルについては否定しないです。ただね、バイトで人とコミュニケーションとって苦労して汗水垂らして経験したものとは、別の次元だと思うんだよ。別物。
ブログを試行錯誤しながら更新することで、あなたのブランディングにもつながります。何より、実際にブログ記事にあなたの考えていることや信念、ビジョンを形にすることで、客観的に自分を見つめることもできます。そうすると、あなた自身で「あなたの理解」が深まります。
バイトは時間の無駄!暇な大学生がブログを書くべき3つの理由 - オモロク
相田さん、良いこと言ってると思う。
ここは共感。
ブログって自分探しにはもってこいだと思うんです。
書くことで、自分と向き合うことができる。
ブログって素晴らしいよね。
バイトとブログを並行すりゃいい
ブログに専念せえよ
だとか
バイトのほうがいい
だとか
そういう対立を醸し出すような議論を生成するのではなく、どっちもやりゃ良いじゃんって思うんですよ。
確かに、ブログってのは初期に土台をしっかりと築き上げたほうが成長率は高まります。これは事実。ですけれども、本気でブログを頑張ろうって考えてる人は、バイトをしてもしなくてもブログを頑張るもんです。別に、バイトを止めるか止めないかでふるいにかけられるものではないんですよ。ここを、わかって頂きたい。
僕的には、バイトとブログは喧嘩しないって思うんだよね。バイトなんて、その業界の少し内側に入ったところで若干食客の身分で事情を俯瞰できるわけでしょ。守秘義務もあるし、明かせることも限定的にはなると思うけど、それでも家に引きこもっている人よりは外の世界を見ているしネタをいっぱい仕入れれると思うんです。それを、ブログに反映させたら良いじゃないですか。
当方サラリーマンやってますけど、これ、やってなかったら恐らくろくなブログを書けませんよ。ひたすら内側にひねてひねて、ダークでポエミーな文章を量産してネタの嵐になってたんじゃないですか。仕事しながらブログやってて、本当に良かったと思いますよ。
最後に
相田さんはブログのメリットに収益を掲げていますが
はっきり言いますと
稼げる人なんて、ほんの一握り中の一握りだから!(涙)
バイトで稼いだ方が、お金だけ考えたら早い、これ絶対。
なんつうか、この記事書いたのはね。
「好きなことで、生きていこうぜ」
って煽り気味にエントリ出して、それに乗せられちゃう若者がまた増えちゃうんじゃないかって危惧したからなんです。
おじさんはね、ブログ大好きだけど、社会とは折り合いをつけてバランス良く生きていこうね主義なんですよ。だから、こういうエントリには反応しちゃうんです。
別にバイト止めないでいいじゃない。ブログを継続するやつは、専門でやってるかそうじゃないかは無関係だからね。バイトやりながら、リーマンやりながら、ブログ続けてる人だっているんだからさ。要はバランスなのよ。そういうことです。