今回は冬を越すための暖房器具のお話。
暖房費を節約せよ!
当方北海道旭川市在住、真冬は-20℃を余裕で下回る日がありまして、毎年冬をどう越すか?というのは僕のみならず北海道民全般の課題になりがち、なわけです。つまり暖房器具です。これが重要。
何が重要かって、どれだけお金を使わずに暖を取るかってこと。糸目を付けないならいくらでも暖かくできます。例えば我が家のオール電化セントラル暖房をフル回転させれば室内は常時25℃前後で快適な生活を送れます。しかし、これを実現するためには厳寒期(12月後半~2月下旬)には月に5、6万円の暖房費を覚悟しなくてはいけない。
月に5万円と見積もったとして、3か月で15万円ですよ。信じられますか?これ、普通の電気代とは別に、ですよ。暖房だけで3か月15万円。冗談でしょう。雀の涙の暖房手当(というのが、あるんですよ)では到底、まかなえない。1か月分で吹き飛んでしまう。
だから、暖房器具を工夫して、電気代(暖房費)を何とか切り詰めて冬を乗り越えなければならないのです。前置きは長くなったけれど、今回は石油ストーブと遠赤外線カーボンヒーターの使い分けについてお伝えします。
ポータブル石油ストーブ
壁に穴をぶち空けて、居間にドカンと設置する石油ストーブもありますけれど、それは取り扱いません。ここではポータブルな石油ストーブについて、です。室内で使用するものですから、適宜換気をする必要はあります。
我が家で使用中のトヨトミの木造8畳用石油ストーブです。こいつには去年からお世話になっています。設置場所はPC作業スペース横。こいつに見守られながら、日夜PC作業をする冬の日も珍しくはありません。
何がいいって、裸火が見えることですね。これで、不思議とホっとする。大昔に焚き火をして夜を超えてきた人類の普遍的な心理に働きかけるのか、なんなのかわかりませんけれども、静かな夜に火を眺めていると、ゆりかごに揺られるような気持ちになって、ついウトウトすることも珍しくはない。
心理的な感想ばかり先行しましたが、温め力はどんなもんかというと、それなりです。木造8畳用を大きな居間で使っているものですから、部屋全体を温める力は当然、ありません。しかし、部屋の角のスペースを、ストレスなく温める力はあると思います。もし、1DKのアパートで暮らしているならば、これ1台で十分に冬は越せるでしょう。ただ、狭いところであれば、換気には特段の注意が必要になります。
石油ストーブは空間を温める力があります。空気そのものを温めるので、直接当たらない場所にも効果を及ぼすことができる、ということです。なお、石油ストーブの中でも「ファンストーブ」という部類のものがありまして、これは内部で燃やしてそれをファンで送風するという仕組みです。ということは、空気の温めに特化しているんですね。もし、部屋全体を温めたいなら「ファンストーブ」を買うことをお勧めします。ただし、裸火は見えません。さらに、燃料の消費が凄いです。僕はファンストーブは来客時にしか回しません。訪れてくれた人のために作動させる、と割り切ってます。
空気を温める、といっても炎を鏡面で反射させて熱を放射しているので、当然、ストーブの前にいた方が暖かいのは当然です。なので、一人で使用する場合には、ストーブの真正面に座って作業をしています。
燃料は灯油で、タンク容量は3.6Lです。2日間、フルに使うと燃料がなくなるので、高頻度でも1日約200円といったところでしょうか(灯油1Lあたり100円と計算)。フルに使うといっても48時間は使いませんよ、このストーブが温めてくれる場所で2日間、満足できる作業をした場合、ということです。なのでこの時間には個人差があります。そうですね、だいたい1日3時間ほどでしょうか。この計算でいけば1か月の灯油代は約6000円ということになりますね。冒頭で伝えたセントラルヒーティング無双のコストの約1/10です。安いですよね。
やかんでお湯も沸かせる
コロナとトヨトミのポータブル石油ストーブ、両方使用してますけれど、灯油臭さを抑えているのは圧倒的にトヨトミです。コロナは点火用の電池が単2が2個で、トヨトミは4個ですから、そこらへんは節約になりますけれど、狭い家で使うのならなおさら、灯油臭さを抑えられていたほうがいいです。あの臭いは、駄目な人は具合が悪くなると思います。
と、いうわけで、この記事ではトヨトミのストーブを押させていただきましょう。リンクは木造8畳用ですけれど、それ以上の大きさの商品もありますので、住環境に合わせた商品を購入してください。
申し添えますが防災用品としてもポータブル灯油ストーブは優れています。電気がなくとも、電池と灯油さえあれば、暖がとれる。忘れもしない平成30年の北海道大停電では、まだ夏場だったからよかったものの、あれが厳寒期だったら、死人が多数出ていたかもしれません。北海道には、1台はあったほうがよい。それがポータブル石油ストーブです。電池と灯油も必要ですので、忘れずに。
遠赤外線カーボンヒーター
スイッチひとつで即暖かい。お手軽なイメージのある遠赤外線カーボンヒーター。我が家にも1台ありますが、できればもう1台欲しいと思ってます。
設置場所は台所の角です。夜な夜なキャベツを刻んでいる時に、こいつが横から自炊を応援してくれるお陰で、腰から下がポカポカ暖かい。ちなみに僕は冬でも室内で靴下は履きません。どうも、疲れが取れないというか、すっきりしない。それに、汗ばむのも好きじゃない。以上の理由で素足です。だから、足元を重点的に温めたいのですね。
さて遠赤外線カーボンヒーター君の特徴としては起動がめちゃ早いってことですね。スイッチ入れたら3秒でフル回転です。早すぎる。先述のポータブル石油ストーブは火が全盛期を迎えるのに5分はかかります。だから、作業前にストーブのスイッチを入れて、暖機運転をしておかねばならないのです。その点、こいつは、「ちょっと台所で作業するかな」って思いついたときでも即座に温めてくれるので強いですね。
温める能力は「物体に対して働く」ということです。空気そのものは温めない。なので、こいつをフル回転させても、室内全体が温まってくるわけじゃない。この特性をしっかりと理解する必要があります。来客時にみんなで温まろうぜ!という時に遠赤外線カーボンヒーターではちょいと合わないということ。どういうシーンで活躍するのかっていうと、我が家のように台所で調理時のみ足元をしっかりと温めてもらう、または脱衣場で風呂から上がった際に着替えるまで暖を取る、だとか寝起きで服を着る場合に、それまでの間をつないでもらう、だとか。短期的に暖かくなりたい場合によいです。
体だけ暖かいの?というと、じつはそうじゃなくて、こいつを稼働させていると床まで温められます。なんせ物体を温めるわけですから、照射範囲の床も暖かいんです。つまり脱衣場に誰もいなくて、それでも稼働させる意味は多少なりともあるっちゅうことです。床は温められていますからね。ヒンヤリした床に、風呂上がりの足を付けなくて済む。
照射面のみ温める作用がありますので、椅子に座ってこいつを動かしていると、反対側は寒く感じる事があります。その場合は、姿勢を変えるか機器の場所を変える必要があります。体内は絶えず血液が循環していますので、温められた箇所の血液が反対側にも回って、こごえることはないのですけれどね。ポータブル灯油ストーブを直近で置いた時に比べると、温め力は総合的に落ちる感じ。
電気代ですが1時間で14円です(我が家で使用しているもの)。14円!これは安いんじゃないですかね。1日3時間使用しても42円。毎日使っても月に1560円という計算になります。小さいアパートで極貧でそれでも冬を超えなければならん、という場合に居間で布団に包まりながらこいつ1台で凌ぐ冬というのも、十分に想定できます。でも、こんな生活はちょっと切ないというか、人間らしい生活とはいえないかもしれませんが・・・。それにしても安いです。
今、作業場の横で稼働しているポータブル石油ストーブですが、こいつを遠赤外線カーボンヒーターに切り替えて上半身はそれなりに厚着をする。こうすれば灯油代がさらに浮いて節約になるんじゃないかなー?と考えています。つまり我が家にはPC作業場・台所・風呂場・寝室の4か所に設置する計画があるということです。常に作動させるのではなく、必要に応じて作動させる。じゃあポータブル石油ストーブはいつ使うの?というと、火が恋しくなった時と、来客時のみ。どうでしょう、この使い分け。
ってなわけで商品紹介。遠赤外線カーボンヒーターなんて、どこのメーカーでも出してて似たり寄ったりなんでしょうけれど、自分で使ってこれは間違いない、ってことでこの商品を押させていただきます。正直、あと3台は欲しい。冗談抜きで。買うかな。
まとめ
まとめます。
ポータブル灯油ストーブの特徴
- 裸火が見える
- 空間を温める
- お湯も沸かせる
- 灯油を消費する
- 来客時に適応
- 電気不要で防災対策になる
【設置に向く場所】 居間・作業場
遠赤外線カーボンヒーターの特徴
- 起動が早い
- 物体を温める
- 電気代は安い
- 照射面のみ暖かい
- 短期的な使い方に向く
【設置に向く場所】 台所・脱衣場・トイレ