摂取カロリーと消費カロリーのバランスこそが、体重増減のすべてだ!
こんな嘘っぱちを数十年にわたりドヤ顔で公言してきたことを情けなく思います。これは嘘だったんです。ある程度は体重増減に影響はしても、「すべて」とはとてもいいがたく、むしろ間違った考えであることを40にして初めて知ったというわけです。
カロリー制限をしてもやせられない
きっかけは書籍「トロント最高の医師が教える 世界最強のファスティング」を読んだこと。これによると次のようになります。
「摂取カロリーと消費カロリーが同じであれば太らない」という仮説は、脂肪細胞はホルモンによって統制されていないと言っているも同然だ。体のすべてをホルモンが統制しているのに、脂肪細胞だけ統制されていないということがあるだろうか。この考えはまったく意味をなさない。
-第4章 カロリーを制限してもやせられない より
例えばスナック菓子とアーモンド。同じカロリーで摂取しても、どちらが太るかは自明です。これはカロリーではなく食べるものの成分が影響しています。主に炭水化物が成分であるスナック菓子を摂るとインスリンが分泌されて脂肪細胞の蓄積に直結します。良質な脂質で構成されているアーモンドを摂取すると、体はエネルギー源とする一方でインスリンの分泌は多量とならず、体によい。単純化すればこのような話です。
食事回数を小分けにしても駄目
カロリーを抑えるために、食べる量を小分けにして炭水化物を何度も摂る。これもダイエットの観点からは愚策といえます。何故ならば定期的に糖質を摂取してしまうことでインスリンを定期的に分泌させ、空腹感を強めてしまうことになるからです。加えて、カロリー制限をすることで基礎代謝が落ちてしまい、長期的には非常に高い確率でリバウンドしてしまう。空腹感に耐えられずドカ食いをしてしまう危険性もあります。
体重増加の原因は「インスリンを過剰に分泌してしまう」こと。インスリンの分泌さえ抑えられれば、太ることはありません。どれだけカロリー摂取をしても、インスリンさえ出なければ太らない。つまり、食を小分けにして何度もインスリンを出すというのは、肥満になるための簡単な方法とさえ言えます。もし、太りたいのであれば、各食事のカロリー大小は関係なく、1日に6回でも9回でも12回でも食べましょう。確実に太れます。
経験から分かること
書籍の情報を鵜吞みにして考えを180°翻したわけではありません。
実際にやってみりゃ分かりますが、結局、体重を落としたければ食わないことが一番早い。食いながら運動で痩せることがいかに困難かを知りました。強度の高い運動を脅迫的に継続するよりも、「食べないことを継続する」ほうがずっと痩せる。しかも基礎代謝をあまり落とさずに。ファスティングは基礎代謝を落とさず、むしろ上げるという話はまたの機会にします。
もし、間食するのなら、食べるものの成分を考えた方がいい。お菓子や菓子パン、精白米やうどんなどは避けるべき。脂質を中心としたクルミやアーモンドなどのナッツ類、タンパク質を中心としたサラダチキンなどにするべきです。とにかく、インスリンを分泌させるような食物を何度も口にしないほうがいい!
さて、僕もかつては運動で体重を大きく落としたことがあります。なので消費カロリーでぶん殴れば体重なんぞいくらでも落とせるわ!理論を振りかざす実績になっていたわけですが、体重で大幅な減量をした際に必ずつきまとうのは体調不良でした。疲労に始まり、果ては帯状疱疹の出現。結局は体を壊して運動を休止しなくてはいけない。いきつく結末は一緒でした。運動だけで体重を大きく落とすというのは、とても危険なことなのです。
ファスティング中も適度な運動や筋トレは推奨されます。運動が体にいい、という事実は変わりません。しかし、体重を落とすことと運動をすることはイコールにはならない、という真実に目を向ける必要があります。いままで、ずっと、「ダイエットには運動」「消費カロリーが摂取カロリーを上回ればダイエット成功」などのステレオタイプな情報にさらされてきた人は、その嘘からデトックスする必要があります。
まず、体験してみることが一番です。朝ごはんを抜くことから始めましょう。もちろん、間食にスナック菓子や甘いものなどを摂っては駄目ですよ!
最後に
ジェイソン・ファン医師はこう断言しています。
・「摂取カロリー」ー「消費カロリー」=「体脂肪」
この等式が生み出す誤解を、私は”カロリー幻想”と呼んでいる。
トロント最高の医師が教える 世界最新の太らないカラダ より
アメリカの20年間における研究でも、イギリスにおける研究でも、すでに答えは出ています。カロリー制限は体脂肪を減少させないのです。
事例は枚挙に暇がありません。皆さんもこの事実を直視しましょう。