1995年の12月1日に発売された
SFCソフト『風来のシレン』
について、その思い出を語ります。
ゲームと出会ったきっかけ
当時は『週刊ファミ通』という雑誌を購読していまして、その中で特集として盛んに『風来のシレン』を取り上げていました。話題性も抜群で前評判もうなぎ上り、もちろん発売されてからの評価や世間の反応も抜群でした。
当時中学生だった僕らはゲーム世代真っ只中で、流行りのゲームをプレイしていない人間は異端扱いされるくらいにゲーム文化が浸透しており、『風来のシレン』も瞬く間に広がっていったのです。
システムについて
入るたびにダンジョンが自動生成されるシステム。これは発売メーカーであるチュンソフトが前作『トルネコの不思議なダンジョン』で確立したものです。マップの形からアイテムの配置や種類まで全てがランダムです。
段階に応じて登場するモンスターの強さは徐々に増してきます。各階層でダンジョンの種類自体は決まっており、途中途中で町や村などがあって、一息ついたり買い物をしたりできます。ここに入ると一安心するのです。
メインストーリーとサブダンジョンがあって、メインストーリーをクリアするともっと難しいサブダンジョンが解放されます。条件付きの縛りがあったり、特殊なアイテムが登場したり、ですね。これがまた面白い。
さらにそのサブダンジョンをクリアすると『フェイの最終問題』というダンジョンが解放され、ここは「倉庫」というゲームオーバーになっても積み重ねで強化できるシステムが使えない、一発勝負の99階層ダンジョンなのです。これを運とテクニックを駆使してクリアするのですねぇ、まさに最終問題!!
最終問題を51分間でクリアしてしまう動画を見つけてしまいました。ここらへんになるともはや神業と言わざるを得ませんね・・・テクニックなどは大変参考になるので、これからプレイする方は是非とも閲覧を。
思い出
初期の頃に良い武器や防具を見つけるとテンションUP
最初の竹やぶのフィールドで剛剣マンジカブラや風魔の盾をGETすると、それはもうテンションアゲアゲになりましたね(笑)それだけ出現確立の低いアイテムなのです。
こういったアイテムはそれ以降はずっと大事に使うことになります。具体的には町の「倉庫」に預けて、コツコツと鍛冶屋で強化し「+」の数字を増やすのです。そうすることで武器を鍛えていくことができます。
強くなった武器は「+8」「+20」とどんどん強くなり、最終的には「+99」まで成長しますが、僕は根気がなかったのでここまで育てたことはありません(笑)
テーブルマウンテンのミノタウロスの無慈悲な洗礼を浴びる
15階層から・・・だったでしょうか、『テーブルマウンテン』というダンジョンに突入するのですが、そこで登場する『ミノタウロス』という敵が厄介で厄介で。
具体的には「痛恨の一撃」を放ってくるのです。
それまではこんな敵が出たことはありませんから、「まぁ大丈夫だろ」くらいの見込みで近づくと一撃で葬られて唖然と画面を見つめることになるのです。これは初心者あるあると言えるでしょう(笑)
そこへ辿り着く前の沼地でも、混乱させてきたり呪いを放ったりと、嫌らしいモンスターがわんさか出てくるフィールドが印象的でした。階層が進めば進むほどにモンスターの攻撃も巧妙を極めるのです。ま、とにかくテーブルマウンテンは鬼門でしたね。
秘蔵の武器防具を失った時の絶望感
前出の剛剣マンジカブラや風魔の盾を大事に大事に育てて「+20」くらいまで磨き上げたものを意気揚々と振りかざして無双していたところ、モンスターハウス(モンスターがごっちゃりいて罠だらけの部屋)に迷い込んだ挙句に睡眠の罠なんか踏んじゃって、予想外に死亡したとき。
この時ばかりは絶叫しますね。
ラスボスの手前で死んだ時よりも悲しいのです、なんせ手塩にかけて育てた我が子のように可愛いがっていた愛用の武器や防具を失うのですから。ショックで24時間はゲームをプレイできなくなります。
ペットロスならぬ装備ロスですよ、ゲーマーにとってこんなに悲しいことはありません。まぁ、またしばらくしたらプレイし始めるのですがね(笑)
お竜、ぺけじ・・・お供の思い出
旅の途中にはお供をつけることができる。それはフィールド上をウロウロしていて、話しかけると「連れてってよ!」的な展開になり、それ以降は死なない限りはしっかりとついてくるし、敵を攻撃してくれる。実に頼もしいです。
お供になる前には各キャラに背景があり、何度かストーリーをこなさないと仲間にならないこともあります。それまでは理不尽な思いを何度かすることだってある(いきなり目つぶしをくらう、借金を踏み倒されるなど)、しかしそれらを乗り越えれば彼らは強力な味方になります。
「ぺけじ」というキャラはイベントが終了した後に道中で話しかければ仲間になるのですが、始めのうちは非常に弱っちいです。「腹減った、動けねえ」と貴重なおにぎりアイテムを要求してきたかと思えば「あ、間違えた!」とかなんとかホザいてこちらを攻撃してくることもあります。それで死んだ時は流石に笑った、なんせ記録に〈ペケジに殺される〉って書いてあるのですから!
で、その「ぺけじ」はめげずに何度も仲間にすることを繰り返すと、なんと6回目以降は覚醒して最強のお供キャラになります。今まで最強だった「お竜」すらも凌ぐくらいの強力なキャラへ変貌。ここらへんの遊び心は、好感が持てました。
泥棒をした時の「店主」がラスボスより強い
ゲーム内にはお店があり、街には固定の、ダンジョンにはランダム生成のお店があります。
お店でアイテムを拾い上げると「店主」が出口を塞ぎ、お金を払うまではそこをどけてくれません。当然ですよね、店から出たら万引き犯ですから。
しかし、何らかの方法でお店のアイテムを拾い上げ、店を出ることは可能なのです。予め店主を動けなくする杖を振っておくだとか、方法はいろいろですが・・・
もしそれで一歩でも店を出ると「泥棒!」というメッセージとともにBGMが慌ただしいものになり、盗賊番と番犬がマップ上にわんさか湧きます。こいつらも半端じゃなく強いのだけど、とりあえず最強なのは店主です。攻撃アクションは帽子を離脱して坊主頭で頭突きをかます笑えるものですが、威力はゲーム中最強クラス。HPの上限は255ですが、実に200以上のダメージを受けてほぼ確実に最初の街に送られます。店主、まじで最強です。2回も動くし。
食神の洞窟が面白すぎた
メインストーリーを攻略したあとで解放されるサブダンジョン『食神の洞窟』で使える『ブフーの杖』というのがあって、それをモンスターに振ると敵を〈肉〉に変えることができます。それを食べるとモンスターに変身することができて、それぞれに能力を使うことができるのです。
これが凄い画期的なシステムでしたね。最強は『パコレプキン』の肉で、これを食べると壁をすり抜けることが可能となるのです。先ほどの〈泥棒〉案件ですが、この肉を食べるとなんと泥棒を完遂することができるのです(笑)これが熱かった。
とりあえずブフーの杖は持っているとかなり重宝しましたね~。
合成の壺が熱い
メインストーリー中盤くらいの街にいる、個性的な陶芸家『ガイバラ』さんが作り出す究極の壺『合成の壺』が面白いです。というのも、例えばアンデッドに効果のある武器とドラゴンに効果のある武器を同じ壺に入れると、その特性が合成されてアンデッドとドラゴンに強い武器が出来上がるのです。これは防具も一緒で、呪いや魔法を弾く効果と腐らない効果が合成された頼もしい盾などを生み出して感激したものですよ。
壺は鑑定しないとその正体がわからりません。鑑定アイテムがない頃はとにかくアイテムを壺に突っ込んで判断しがちですが、これが合成の壺だったりした場合は「うわ、もったいねえ!」ということになります、入れただけで壺の耐久値は「1」減ってしまいますからね。
全ての武器を混ぜ合わせた反則級の最強の武器なんていうのも作り出しては悦に浸っていた思い出が。
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以上、「風来のシレン(SFC版)が面白すぎてはまった中学生時代の思い出」を語りました。懐かしいなぁ。
今(2017年4月28日現在)は5作目まで出ている風来のシレン。
なんとシリーズ20周年を迎えたそうです。人気があるのですね。