今回は僕の30余年の人生で
人生観や死生観などを変えた本5冊
を、幼少期からの過去を振り返りつつ紹介していきます。
本を読まなかった幼少期~青年期
0歳~5歳
この頃はもちろん、読書なんてできなかったんですけど(笑)
中の上くらいの経済状況にある家庭に生まれた僕は、自分の欲しいものはとにかく手に入れなければ気が済まず、同級生たちをひたすら泣かせ、好きな女の子に果敢にアタックする勇者だったようです。
忙しい両親だったので母親が常にそばにいる環境ではなかったのですが、住居がコロコロ変わったり親がいつのまにか別人になったりするような極度のストレスを受けなかったので、今考えると幸運な幼少期を過ごしたものだなと感じます。
6歳~11歳
小学校時代は周りが徐々に社会化されて、対人関係で上手く立ち回れない人間は露骨に排除される傾向にありました。僕も排除する側ではなくされる側で、肥満やコミュ障も相まって虐めを受けます。
好きな女の子はいたのですが、自分に自信がなくて子供ながらのそういった縁には恵まれず。これは大人になるまで続きます。
読書に関してですが・・・ひたすらゲームやってコーラ飲んでお菓子食べてたので、本を読むことは一切なかったですね。ただ、感想文は誰に教わるまでもなく原稿用紙10枚を描き上げたりと謎のパワーを発揮していました。
12歳~14歳
中学校時代です。さすがの僕も徐々に社会化が進みまして、仲良しグループの輪の中に入ってそれなりに楽しい生活を送ることができました。
しかし、そのグループの中でも雑なマウンティングをしかけられたり、人間性を否定するようなことを言われることもなくはなかったです。ここらへんには常にモヤモヤしたものを感じていましたね。
自分は周りと違う、だけどそれを口に出して主張できない。こんなのは自分らしくない、なんてどこか漠然と考えてすっきりしない日々が続きます。
読書ですが、相も変わらずのゲーム三昧で一切なし(笑)
15歳~17歳
高校生時代です。
この頃はとにかく「死」についてひたすら考えていました。どうしてもこの人生をいつか終えることのイメージがわかなくて、恐怖心で満たされていました。「死って、なんなんだよ!わけかわんねぇ!」みたいな。周りにそれを話しても、合う人は残念ながら現れませんでした。
彼女?察してください( ノД`)
18歳~20歳
モラトリアム絶頂期で超絶蛇行人生まっしぐら。そんな中でも「死」の恐怖が付きまとう!そんな折、ゲーム三昧の僕が初めて知見を得たといっても過言ではないのがこの本。
死の壁
なんだろう、目の前が一気に明るくなったというか。
「あ、死ってこういうものなの?」って思わされたのが養老孟司先生の本です。本を読み終わってから、「生まれ変わった」と表現してもいいくらいに僕の死生観を一変させた本です。
今となっては多少の修正はありますけど、基本のベースとして「死」を考える上でこの本が心のどこかに生きています。
<社会人~>
ここから読書ペースが急増します。といっても勤め始めてからは職場の慣例に従ったり性格を半ば強制的に矯正されたりして、そこらへんが劇的な社会化をもたらしたのですけども。
お酒や女の子など大人の遊びを覚える傍らでは読書などする暇はありませんでしたが、離婚を経験して落ち着いてからは読書に耽る時間が一気に増大します。
7つの習慣
こりゃまた凄い本に出合っちまった!
スティーブン・R・コヴィーの『7つの習慣』ですね。これを読んで大きな変革があったとすれば「何事も人のせいにしなくなる」ということです。人生における責任は、全て自分が背負っている。
なんというか、社会で生きていく上で究極ともいえるべき理論を、アフォリズムを交えながら展開するその様は間違いなく読むものに変革をもたらすといっても過言ではありません。
かつて「こんなに苦しいのは〇〇のせいだ!」などと本気で考えていた時代もありましたが、誰かの責任にして現状を直視しない姿勢がいかに不毛であるかを痛切に悟らされたのがこの本です。
嫌われる勇気
これまた刺激が強すぎる!
アドラー心理学の入門書として最適な本です。これを何気なく手に取って一気に読み終わったら、そこにはアドラーの教えで教化された信徒がまた一人出来上がった、という感じ(笑)
とりあえず世間におもねながら生きてきた人間には本当に刺激的な書物です。書籍内で「アドラー心理学を本当の意味で体現するには何十年も費やす」的なことが書いてありましたが、まさにそのとおりですね。
とにかく自分と周りを比較することの無意味さを知ることができ、褒めたり叱ったりすることも良くない!という今まで生きてきた価値観をひっくり返すような内容が強烈に描かれています。
これを馬鹿正直に実践して生きている人は、サラリーマンの中では少数なのではないでしょうか。僕も読み切った当初は陶酔していましたが、現実と照らし合わせると整合性が取れないというかうまくいかないことが多かった。
でも、自分の実生活に合わせてアドラーの教えは間違いなく息づいています。100%の導入は難しいのですけど、人間同士は対等であり、上も下もない。過去は意味付けによって変わる。こういった部分を上手く導入しつつ、今後も僕の人生の北極星となって人生行路を照らし続ける光になるに違いありません。
ささいなことにもすぐに「動揺」してしまうあなたへ
繊細ですぐに傷つく性格は気質的なものだったの!?
ってなわけでこの本は周りを気にしすぎる僕の人生を大きく変えた聖書みたいな存在になりました’(笑)
いやはや、ずっと気にしてたのですよね。顔色を伺ってビクビクするこの性格はなんとかならんのか、もっと強くなれないの?的な。でもこれ、病気じゃなかったんだなぁ。
犯罪の世間学
うっわ、えげつな!これが日本の世間か!!
ってやっと実態を掴めたのがこの本。今まで「言いたいことも言えないこんな世の中じゃポイズン」とか散々愚痴ってたけど、いやいやそもそもこの国の世間構造自体がそれを許さないのは仕方ないわって感じです。
ポジティブになるというか・・・「世間」というものの実像をとらえる上でこれほどわかりやすい本はほかにないんじゃないかってくらいの名著なんですよ。騙されたと思って読んでください。
おわりに
本格的に読書を始めたのがここ1年の話ですので、これからも人生観を変える名著に出会えると信じています。とりあえず今までの人生で読んできて僕を間違いなく変えた5冊を紹介しました。
自分を強くするものからパーソナリティを把握するもの、世間を知るもの。内容は様々ですが、本は確実に人生行路をひらくための知見を得る近道です。狭隘な視野を無理やりに広げてくれる力が読書にはあります。
ショーペンハウエルは多読を諫めましたが、僕のようにあまり本を読んでこなかった人間には、今からでも1冊でも多くの本を読んだほうがいいのだと考えています。子供の頃にあまりにも本を読まな過ぎた。だから知らないことが普通の人よりも多すぎるのです。
お子様には是非とも読書を勧めてあげてください。その中には人生観を一変させるような名著も、きっと含むに違いありませんから。「読書は人生を助ける」です。
悩んで苦しい時に「うわすげえ、これが生きてるってやつか」って考えたら5分後に謎の肯定感に包まれて無敵モードになる系の人は私です。
— 羆 (@poji_higuma) 2016年11月21日