羆の人生記

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会社の宴会なんかやめちまえ!問題点を考えてみる

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会社の忘年会のイメージ

もう十数年サラリーマンやってますけど、毎年、忘年会は開催されます。

まだ下っ端の域は出てないんで、幹事をやることが多かったですね。で、色々と気を遣って切り盛りして苦労して薄給から血の滲んだ福沢諭吉を手放した挙句に飲まされて潰されてタクシーに押し込められるたびに「こんなもん、無くなってしまえば良い」なんて怨嗟の声を(心の中で)なんど叫んだか数知れずなんですけども。

今回は改めて忘年会を始めとする会社の宴会なんかやめちまえ論を考えてみたいと思いますのでお付き合いください。

忘年会あれこれ

2015年に実施された忘年会に対する意識調査(20~30代の会社員600人を対象)では概ね以下のような結果が出ているようです。

 

  • あまり楽しみでない+まったく楽しみでない 50%
  • 自らの意思で欠席した経験あり 49.8%

 

欠席の理由としてTOP2が

  1. お金がかかる 47.7%
  2. 上司への配慮に気疲れ 43.4%

 

クリエイティブサーベイさん調べ

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000010.000014710.html

 

まぁ残念ですが当然の結果といえましょう。

 

ここでポイントとなるのは「20代~30代」ですね、というのも給料安いし上の人にも気を遣わなければいけないので余計に嫌になるのではないかと推察できるのです。冒頭の僕の怨嗟を思い出していただければ、これは如実に反映されていますよ。

 

もしこれ、50代にアンケート取ったら「賑やかで良い」「1年を忘れるためには必要だ」なんて人が多数になるんじゃないですか。自分たちはお酒を注がれて気持ちよく帰れるのですからね。(全てがこういう人じゃなくて若者に気を遣う稀有な人もいるっちゃいるけど)

 

マクロなデータではないですけど、1年前の調査内容は納得できますし、時代の流れ的に「宴会なんぞやめちまえ」論が徐々にその割合を増やしていくことを予想しているのですが。いかがでしょうか、みなさんの会社は忘年会、盛り上がりますか?

 

なんで飲みにケーションが必要なのよ

日本人は普段から本音で話すのがとっても苦手な民族です。身振り手振りでオーバーなリアクションでも本心で語り合うアメリカンは真似しようにも真似できない民族性があるのでしょうね。

 

そこでコミュニケーションの円滑化を図るために酒を飲んで若干理性を薄めてから、ポツポツ本音を語り始める。これでようやく「ああ、こいつはこう考えていたんだな、人間らしいところあるじゃないか」ってわかって、違和感が徐々になくなっていくんでしょう。

 

部署が変わって新しい人たちと仕事場が一緒になった当初はぎこちない雰囲気だったけど、飲みに行った翌日にはフレンドリーな空気になる場面は良く見てきました。自部署も他部署も含めて。

 

表情も乏しいらしいですね、他国人から見て日本人てのは。遺伝子レベルで本音を隠しているというか、奥ゆかしさを求められるあまりに自然に身についた処世術になっているのかもしれません。それをほぐすために飲み会をする、と。

 

 

と、まぁ以上のように日本人的に必要な要素も飲み会にはあるんだよ、と若干フォロー要素のつもりで書いてみました。でも、基本的に僕は会社の宴会は要らないという考えを持っています。

 

問題点

別に飲みにケーションは良いのですけど

  • 酒の強要
  • 不必要な説教などのマウンティング

これが最大のガンと捉えます。昨今はだいぶん減ってきていい感じですが、塀の中では何が行われているか見えませんし、表に出ていない悪行は今でも蔓延っているのでしょうけど、少なくとも僕の周りでは減ってきてます。これは社会でしっかりと潰していくべき犯罪行為なので、小さな声でも上げ続ける必要があると思います。

 

次の問題はこれです。

  • 気を遣う

なんか仕事の延長みたいで嫌ですよね。ただでさえ会社で気を遣ってるのに、なんでプライベートまで精神を擦り減らさねばならないのだろうって、これは今でも思います。ただ、まぁ宴会で気を遣うことも仕事の延長なんだろうなって割り切るようになってからは、ずいぶんと楽になりましたけどねぇ。ここらへんは若者が納得のしにくい部分なのかなと。

 

現実的な問題は

  • 金がかかる

です。年齢によって給料が大きく違うのは日本のサラリーマンの特徴ですから、20代~30代が悲鳴を上げるのは無理もありません。要職の方が万券を切ることが多いですけど、中間職で年齢だけ高くて特別責任が重くない人でも払う金が若者と変わらない、というのはどうも納得しかねる部分です。年功序列の給料体系をとるのであれば、宴会で支払う金も累進性にすればいいのではないかと。これでますます仕事感が強くなって宴会自体が減るんじゃないですか?

このシステムは懸念もありますね、「金を多く払ってるんだからもっと気を遣えや」と横暴になる人も少なからず現れそうで。もう、人として見てられないですけど実際にいるんですよね、こういう人。

 

 

以上が僕の考える宴会の問題点です。

 

時代にそぐわない

受益者負担じゃないですけど、そこに参加するには個人が恩恵を求めてしまう時代になってるのじゃないかなと。こう考えればお酒の飲めない人にとって宴会は地獄でしかないし、弱い立場の人はひたすら気を遣うことになってデメリットしかない、最悪の場合は飲まされたりマウントとられるかもしれません。

 

本来、酒席ってのは気の置けない仲でゆっくりと楽しむものであって、それが仕事の延長になると途端に酒が不味くなるんですよ。全体主義で会社の上司に気遣いすれば社会が上手く回るなんてのは、もうとっくに終わった考え方で、怪我でも病気でも何でもかんでも個人の責任として片づけられるのであればお金の支払い方だって個人に委ねて然るべきじゃないかなぁ。

 

ジレンマはありますよね、こう考えていても「それは個人的な考えだし、周りが必要だと言えばお前は幹事をやって宴会を切り盛りする義務があるんだよ」なんてのは平然とまかり通っているのが現状ですから。世間の当たり前と自分の意識との解離で苦しんでしまうジレンマです。

 

気持ちは凄くわかるんですよ、「会社の宴会は滅びよ!」というその熱く悲しい気持ちは十分に理解できるし寄り添えます、ただ大勢が「会社の宴会は必要なんだ」って意識を持っているうちは不可避なものとして割り切るのが精神的には良いです。無理やり参加しろとは言いませんけど、参加しないことによって参加する以上の不利益を被る可能性がある場合は、上手に立ち回って頂きたいなとも思うんです。

 

ここにこのようなオピニオンを記すことによって少しでも「酒は楽しく飲むもので、気を遣う場ではない」という意識が世間に浸透していけば良いなぁという淡い期待を寄せています。あとは全国で薄給にも関わらず気を遣い倒して悶え苦しんでいる主に若者に対してですが、共感を呼んでそれをもってちょっとしたエールになれば幸いとばかりに筆を執りました。

 

早く気を遣い倒す会社の宴会という風習が廃れると良いですね。

切に願ってます。

 

ここまで読んでくれたあなたへ

後輩が先輩に尽くすのは当然

先輩が経験した苦労は後輩も経験すべきである

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