アレン・カーの禁煙セラピーという本がある。
第1章から終章まで計45章で構成されており、禁煙を促す内容になっている。
禁煙セラピーは効く、が
「これが効くんだよ」と言っている人、身近にいる人は多いのでは。かくいう管理人もこの本にはかなりお世話になった。
最長で3か月間、ほんのおかげで禁煙を達成することができた経験あり。残念ながら、その後は上司と大喧嘩をしてストレスで再発してしまったが...。
以後も禁煙開始時には必ずといっていいほど、アレン・カーの禁煙セラピーを読んだものである。
ただし、すべての人に効くわけではない。
アレンカーは効く人と効かない人がいます。とりあえず禁煙したい理由を紙に書き出してみて、それを眺めて本気でやめたいかどうか考えてみてはどうでしょうか?
— 羆 (@poji_higuma) 2019年8月18日
ツイッターでも、禁煙セラピーでは禁煙できなかった方はいるし、職場で禁煙セラピーを読んだ後輩も、数日と持たずに喫煙を再開していた。
すべての人に効かない、というのは当然といえば当然。ただ、禁煙に成功した(一時的にでも数か月ほど)人がこの本を読んだ割合というのが、身近なところで肌感覚で多く感じるから「効く」と判を押させてもらったわけだ。
どんな内容なのか
「読むだけで絶対やめられる EASY WAY TO STOP SMOKING」という、かなりパワーを感じるワードが表紙に堂々と記載されている。カー氏はそれだけ、たばこをやめさせる自信がるらしい。
内容は「催眠」に近い。
- たばこをやめるのは簡単だよ
- こんな私でもやめられた
- たばこを吸う意味は何?
- たばこはデメリットだらけ
- たばこを吸うメリットはない
- 本を読み終わるまでは吸い続けなさい
- さぁ、最後の一本に火をつけて、その汚らわし煙を肺いっぱいに吸い込んでください
このようなことが延々とつづられている。もちろん、読むに堪えない反復だらけの内容というわけではなく、伝えたいことは「たばこをやめるのは簡単、吸う意味なんてない」が主で、しっかりと読ませてくれる感じ。
それで、読み終わったあとに、実際に最後の一本に火をつけた時の「目の前の霧が晴れる感覚」を体験できる人は少なからずいるはず。やっぱり、ここらへんの効果を考えると「催眠セラピー」の一種なんだろうなって思う。
とにかくいちど、読み切ることをお勧め
禁煙を考えている人で、まだ禁煙セラピーを読んでいないのだとしたら、それはもったいないことだと思う。なぜなら、もしこの本があなたに効くのなら、それだけで数か月、いやもしかすると一生禁煙を継続できるかもしれないのである。
たった数百円の投資でこの効果。
もし、ちょっと効く程度でも1週間~10日間といったところか?それでも1日1箱を吸うスモーカーなら1箱500円として3500円~5000円は浮くのである。
全然効かない!って人は、とりあえず「禁煙セラピーは効かなかった」という経験則を得ることができる。これをやっておかないと、「巷で耳にする禁煙セラピーは、自分には効くのだろうか?」という謎を残したまま、禁煙しようかどうかの葛藤の日々を送ることになりかねない。
禁煙の方法は自己啓発だけにあらず。いまは医療機関で治療する時代になった。*1本を読んでダメなら、代替の禁煙グッズも試すことができる。ニコチンパッチも、保険適用で処方してもらえる。
禁煙をあきらめる必要はない。何度も何度も禁煙していくうちに、徐々にたばこへの歪んだ認知が正されて、禁煙期間がどんどん長くなっていくことと思う。禁煙失敗するたびに、自分を情けなく感じる必要なし。逆にそれまで吸わなかったことを褒めるべきだ。そして、次なる禁煙に向けて決行日などを決め、いまいちど、たばこを止めたい理由を紙に書きだすなどしておくといい。より禁煙期間が長くなるはずだ。
あわせて、たばこに関する過去の歴史(特に海外のたばこ販売会社やJTの欺瞞的販売戦略など)に関する本や、たばこ関連の健康被害情報、本格的に勉強するなら禁煙学会の専門書など、インターネットや書籍でたばこの害をがっちり脳内に叩き込んでやるといい。そうすることで、徐々にたばこに対する認知は正されていくはずだから。