月に数十万儲けた、だとか
月間数十万PVブロガーになれた、だとか
そんで、その実績を示して「誰でもなれる!」ってのは、生存バイアスでしかないと思うんです。要するに、成功者は一握り。
生存バイアス
ある特定の出来事や手段などを評価する際に、経過と共に発生する少なくない脱落・淘汰などをした存在を考慮することなく、最終的に生き残った一部のみをもって判断してしまうことを指す。
解説しているサイトの一文を引用させていただきました。
ブログの世界においては、僕が始めた頃に同時期に始めた周りのブロガーが9割型更新を止めるかブログを削除していること。これを半ば無視する形で「1年半以上もブログを更新し続けている実績がここにあるんだから、誰でも成功する!」と喧伝することがこれにあたりますね。
実績を残せた自分は稀有であることの認識があるか
僕は運がいい。
- ブログを1年半以上も更新し続けられている。
- 月に、少なからずの収益をあげている。
- 固定読者の数も、少なくない。
運がいいんです。卑屈になるつもりはないけど、間違いなく天が味方した要素は多分にあるんです。
これをもって、「あなたもやればできる、できないのなら根性が(以下略)」とか振りかざしてコンサルタントをする行為には、正直否定的です。各々の、才覚もさることながら運の要素を全く考慮していない、生存バイアスを振りかざした無茶な理論です。
だから、こういうのは止めたほうが良い。人にものを教えることの前提として、自分の運が良かった要素を相手に求めるのは論理的に無理があります。もし、教えを与えるのなら、そういう運の要素を除外して、少なくともこれをやれば、それなりに効果があると思われる~くらいのニュアンスで丁度いいんです。
「ブログは稼げる」という話について
夢を抱いて大海原に漕ぎ出すことを否定するものはありません。
しかし、理想と現実の区別は付けるべきです。
ブログに稼ぎを夢見て始めるほとんどの人は、途中で挫折します。大きすぎる目標を掲げて、最初から理想と現実のギャップに打ちひしがれる人ほど、ドロップ率が高いです。
ブログで稼ぐなんて、夢みたいなものだと考えれば良いんですよ。どこを目指すかにもよりますけど、まずは1円の収益を上げる。それで、「1円を稼ぐことができた」って両手を突き上げて喜べる人。これくらい地道に続けていく覚悟がないと、ブログの収益化なんて夢見ちゃいけないと、僕は思うんです。とりあえず、目の前のことに精一杯打ち込む。振り返ったら、結果が出た。これが自然な形です。
生存バイアスとの関連なんですけど。
世の中で
「俺は、私は、こんだけ稼いだんだ!! かーらーのー ノウハウをnoteで3,000円で売りまぁす♪」
ってのは、生存バイアスを無視した虚構の情報商材だってことをここで伝えときます。
こういう売り方はね、僕はいまいち信用できない。こんな売り方よりも、「ブログで収益をあげるのは至難の業です。誰でも成功できるようなぬるい世界じゃない。それでも、あなたは挑戦する気概がありますか?それでは、損をすることを覚悟で購入くださいませ」これくらいはっきりと申している商材ならば「ほぅ」くらいは感じることができますけれども。
世間には甘い話はないってことですよ。ちょっと情報を選別できる力を持っている人なら、わかるでしょ。甘言をちらつかせている広告には、警戒するでしょ。その心のアラート、正解です。その情報は、危ないですよ。しっかりとリスクまで告知してくれる、それが親切な情報の売り手であると僕は考えます。
ブログ成功の道は険しいなれど
なんで、こんな記事を書いたのか。
それはね、ブログに過大な夢を抱かせる誇張表現をするサイトが散見できるからです。いや、今も昔もこれは変わらないんだろうし、自分も割かしグレーゾーンな情報発信はしてるのかもわからんけれども。それでも僕はね、「ブログは楽勝で稼げますよ」なんて謳いながら、懐を温めようと考えるほど邪じゃないっす。
ブログで成功するのは厳しい。特に厳しいのは、1年目の停滞期なんだ。大きすぎる期待、それにそぐわぬアクセス、収益。それも当然です、だって1年目なんてブログ的にゃ基礎工事みたいなもんなんです。建物が出来てない段階で結果が出ないのは当然なんです。これをわからんから、期待を大きく抱いて始めたブロガーが、憤死していく。もだえくるしみながら、更新停止orサイト削除です。
ブログで成功を夢見る者にとって、この世界は実に厳しい。それは1年半以上ブログを継続して更新している僕の立場だからこそ、このようなことは言える。まさしく、生存バイアスですな。でも、できる限り、これは取っ払っていきたい。多くの人が、できればブログ更新を継続してほしい。そういう一部の成功者が自分の実績を誇示しつつ「あなたもできる」的な幻惑を醸し出しているこの世界の中で、ブログの厳しさをできるだけ説明しつつ、それでも足の着くブログ運営のアドバイスができるように、精進していきたいところなんです。
甘言を振りまいて商材を売りさばいたり、対価にそぐわぬセミナーを展開している個人や団体については、アンテナを張って監視の目を緩めないようにしていきたい。ブログの世界に魅せられ、人生を救われた少数派だからこそ、ブログの現実ってものを、皆に知ってもらうべく、今日も筆を走らせる次第です。
世の中に出回る成功体験を鵜呑みにせず、ブログで成功するには地道に続けるしかないんだよ!ってことを理解してほしいです。