ポジ熊の人生記

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映画「空飛ぶタイヤ」ネタバレ感想 あらすじと結末

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映画『空飛ぶタイヤ』公式サイト|2018.6.15(金)反撃開始!

見てきました。

感想はのちほど♪

ストーリー

父親の後を継ぎ運送会社を経営する赤松徳郎は、ある日、自社のトラックがタイヤ脱落事故を起こし、死傷者を出してしまったことを知る。事故原因を一方的に整備不良とされ、「容疑者」と決め付けられた赤松は警察からの執拗な追及を受ける。さらには会社も信用を失い、倒産寸前の状態に追い込まれてしまう。

しかし赤松は、事故原因は整備不良ではなく、事故を起こした車両自体に欠陥があったのではないかと考える。自社の無実を信じる赤松は家族や社員たちのために、トラックの販売元である巨大企業の自動車会社に潜む闇に戦いを挑む。

予告編

www.youtube.com

これ見て「面白そう」となったクチです

キャスト

赤松徳郎 - 長瀬智也
沢田悠太 - ディーン・フジオカ
井崎一亮 - 高橋一生
赤松史絵 - 深田恭子
高幡真治 - 寺脇康文
榎本優子 - 小池栄子
門田駿一 - 阿部顕嵐(Love-tune/ジャニーズJr.)
小牧重道 - ムロツヨシ
杉本元 - 中村蒼
室井秀夫 - 和田聰宏
柏原博章 - 木下ほうか
柚木雅史 - 浅利陽介
柚木妙子 - 谷村美月
長岡隆光 - 近藤公園
野坂康樹 - 村杉蝉之介
小茂田鎮 - 渡辺大
北村信彦 - 矢野聖人
平本克幸 - 田口浩正
浜崎紀之 - 斎藤歩
加藤宏芳 - 岡山天音
真鍋敏彰 - 矢島健一
ホープ銀行頭取 - 津嘉山正種
安友研介 - 毎熊克哉
高森将仁 - 加藤満
進藤治男 - 筒井巧
岡田俊樹 - 中林大樹
三浦成夫 - 井上肇
紀本孝道 - 小久保丈二
多鹿路雄 - 高川裕也
門田の恋人 - 池上紗理依
益田順吉 - 木下隆行
嶋本義裕 - 木本武宏
野村征治 - 柄本明
相沢寛久 - 佐々木蔵之介
谷山耕次 - 六角精児
高嶋靖志 - 大倉孝二
濱中譲二 - 津田寛治
巻田三郎 - 升毅
宮代直吉 - 笹野高史
狩野威 - 岸部一徳

相関図

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相関図は公式サイトから、ストーリー・キャストは以下のサイトから引用

空飛ぶタイヤ - Wikipedia

あらすじと結末

  • 赤松運送のトラックが脱輪し、歩道の親子(母親)にタイヤが激突
  • 赤松は事故の報せにより警察署へ
  • 整備を担当していた門田を非難し、会社から追い出す
  • 赤松運送に運輸局(?)の捜査が入る
  • 門田の整備に瑕疵はなく、むしろ高水準で整備業務をしていたことが判明する
  • 赤松が門田宅を訪れ、門田に詫びて会社に戻ってもらう
  • 警察の捜査が入る
  • 事故の影響で取引先と縁が切れ、銀行から融資を受けられなくなる
  • ホープ自動車の検査の結果は、赤松運送の整備不良とのこと
  • 納得のいかない赤松は販売事業部の課長である沢田に再三面会を申し込むが断られ続ける
  • 直近で同様の事故が起きた事業所を尋ねると「リコール隠し」の事実が見えてくるも、巨大企業ゆえに太刀打ちできない現状を知る
  • ホープ自動車常務の狩野がホープ銀行へ融資を迫るが、ずさんな計画に対し疑念を抱く井崎の一任で融資は行われず
  • ホープ自動車内でリコール隠しの内部告発の動きが起きる
  • 沢田がホープ自動車内の秘密組織である「T会議」のことを知る
  • 沢田が社内で告発文を実名で社長へ送付する
  • 週刊誌がホープ自動車の告発記事を書く予定だったが、ホープ自動車の関連事業所が周囲を固めていて、記事はボツになり望みが消える
  • 沢田の希望していた部署への栄転を引き換えに、赤松運送を金で丸め込もうとする
  • 亡くなった母親の子供がどのような気持ちかを知り、ホープ自動車からのお金の提供を赤松は断る
  • 沢田は希望の配属先へ部署となるが、冷遇が続く
  • 赤松運送内で先行き不安により社員が1人退職する
  • 次第に追い詰められていく赤松運送であるが、妻の励ましにより最後まで戦い抜くことを覚悟する
  • 過去にホープ自動車製トラック事故で泣き寝入りした事業所をひたすら回り続けるが、門前払いが続く
  • 富山の事業所でホープ自動車の致命的なリコール隠しの証拠を得る
  • 捜査を担当する刑事に証拠を提示し、人間としてのまっとうな対応を問う
  • ホープ自動車部品部の証拠が詰まったパソコンを同僚に託された沢田は、亡くなった母親の子供の気持ちを知り、花が添えられた現場に赴く。そこで偶然、赤松と出会う。
  • 赤松運送に融資先銀行から絶体絶命の封書が届く。
  • 赤松の提示した証拠により、警察によるホープ自動車の一斉捜査が始まる。同時に、内部告発によりホープ自動車の一連のリコール隠しが明るみに出て大ニュースとなる。
  • 常務の狩野は取り調べでのらりくらりとけむに巻こうとするが、決定的な証拠を刑事に叩きつけられ、のちに逮捕
  • 1年後の描写で赤松と沢田は事故現場で再び偶然出会い、「お前の顔は二度と見たくない」とニヤリとわらい、お互いに別れてエンディングロールへ

 

感想

いやー面白かった。

中盤から時間を忘れて、完全にスクリーンの中に連れていかれた。

終盤の逆転劇は鳥肌ものの展開です。

 

なお、管理人はリコールや金融業、大企業の駆け引きなどについては疎い田舎のサラリーマンですが、それでも十分に楽しめた。

 

「巨悪に対抗する熱い志を抱いた零細企業の社長と、巨大企業でも人間性を捨てなかったサラリーマンの戦い」が絶妙な構成で描かれています。

 

赤松運送は零細企業です。ホープ自動車のような大企業にとっては、一息吹けば飛んでいくような存在。しかし、魂の重さに貴賎なし。一人の人間が死んで、それで悲しむ人たちがいて、社員を抱えて人生の覚悟を決めた社長がいる。ここに、決して諦めない勇敢な物語が紡がれています。

 

「おいおい、どう頑張っても組織規模的に対抗できねえだろ。あー、やっぱり、上手くもみ消されている。お、週刊誌で告発か。これは期待できるな。・・・って、えー、週刊誌も握りつぶされるのか!?いやまて、ネットは・・・なんと、ネットの告発もすべてもみ消されるくらいに巨悪の力は働いているのか。これはもう駄目かもわからんね・・・」ってな感じで、赤松運送の行く末をはらはらと見守るわけです。結構、絶望感あります。大企業の内部でも熱い男たちがいて、その人たちも凄い頑張るんですけどね。サラリーマンの構造故にクシャっと潰されてしまう場面がいくつも。

 

それでも、赤松は諦めなかったですね。一時は自死するんじゃないかという勢いで車を暴走させ自暴自棄になったりするんですけど。そんな時は妻が「社長、まだ終わってないよ」と励ます。そしてまた、もちなおす。とにかく最後の最後まであきらめない姿勢が目頭を熱くさせます。

 

その姿勢に感化あれた人たちはいっぱいいます。沢田もそうですね。始めは軽くあしらっていたのに、諦めない赤松の態度を見て、そして死者について情報ではなくリアルに「悲しんでいる人がいる」という魂の重みを認識する機会があって。ついに大きな内部告発に至るというわけです。

 

刑事もそう。始めは赤松運送を疑ってぶっきらぼうに家宅捜索なんかしちゃったり。けど、最後には「俺はプライドを捨てた」と、始めは疑った汚点を飲み込んだ上で巨悪に対して操作のメスを入れた。同僚がメンツが汚れるので渋る姿勢を示すも、それに挫けずに真実の追求を選んだのです。ラストの取り調べのシーンは胸が熱くなりますよ。この刑事が、非常に粗野な態度ではあるけれど、死者を悼んで真実を追求し悪を糾弾するハートを持っていたことを知りますから。

 

銀行でクールに戦っていた井崎の存在も、忘れてはいけませんね。井崎は直接、赤松とは絡みがありません。しかし、ホープ運送の経営手法に早い段階から疑念を抱き、週刊誌記者と接触して事件解決に一役を買っています。そして、ホープ銀行のリコール隠しが大々的に報じられたのを知り「これを待っていたんだ」とニヤリと笑う。融資する立場の銀行側でも、このような熱い志を持った人間がいたということですね。

 

実は最初に登場する門田もキーマンになっているのですよ。というのも、彼が風貌通りの適当な整備士で事故発生時もなんらかの適当な整備をしていたら、事故発生の原因が車両の欠陥だったとしても、それを検査したホープ自動車が堂々と整備不良を指摘できたわけですから。門田の仕事に向き合う真摯な姿勢が、事件の真相を闇に葬らないための非常に重要なポイントになっていたのではないかと。

 

 

さて・・・

 

ここまでは綺麗ごとを話しましたけど、世の中にはこんなことが日常茶飯事だと思います。そして、涙を飲んでいる人が大勢いることでしょう。大企業に潰される零細企業という構図は、今に始まったことじゃないですね。金を持っている者が、ちからのある者が弱者を虐げるというのは、市場の原理も手伝ってなかば諦めるべき法則になっているような気がしてなりません。

 

僕たちは自分たちの生活を守ることで必死です。だって、食う飯がないと死んでしまうんだもの。だから、長いものには巻かれてしまう。正しいことを正しいと主張し続ける者が報われる世の中では、決してありません。悲しいことに。ましてや一家の主とも比喩すべき社長が、軽はずみなことなどできず大樹によっていくというのは、仕方のないことではありませんか。劇中で多くの零細企業が、自社には責がないにも関わらずホープ銀行の虚偽の検査結果を飲まざるを得なかったことが、それを如実に物語っていると言えましょう。

 

しかし、これは当たり前のことにしてはいけない。だから、告発者は保護すべきなんですよ。巨悪と戦うには、あまりにも武器がない世の中です。であれば、法で少しでも弱者を武装させてあげねばなりません。とはいっても、そのような法整備がされたところで、サラリーマンの慣習など不文律に縛られて結局は闇に葬られることがほとんど、なのでしょうけど。でも、本質は変わらない。強い者が弱い者を虐げることは、肯定してはいけないんです。

 

もし、自分が何らかの形で追い詰められたら。色々なものを背負っている立場で、圧力をかけられたら・・・おそらく屈してしまうかもしれません。赤松さんのように、魂を燃やしてまで戦う気力は、持ちえないかもしれない。けれど、これだけは譲れないというものを脅かされて、いちど腹を決めたのなら、なんとか相手と戦う糸口を探し始めるでしょう。

 

思い当たることは、やはりネットですかね。自分の持ちえる証拠をしっかりと用意して、一気にそれをネットに流す。消される動きも出てくるでしょうが、魚拓を取るなりして保存を試みるユーザーの数は少なくないと思います。匿名ダイアリーなどを利用して、告発しても良いかもしれません。事件のあらまし、いかに隠蔽されてきたか、圧力をかけられてきたか、そしてもしかすると命の危険もあるかもしれない。事実をすべておおっぴらにして、窮状を余すことなく公開して、あとは世論を味方につけるしか巨大な悪と戦うすべはないかもしれません。ましてそれが国家権力であったのなら・・・もうこれは映画化決定レベルでしょうね。その前に消されちゃうかもしれない(笑)上手いこと立ち回らないといけませんね。非常に危険な状況なのは間違いないです。しかし、TVを始めとしたメディアも資本の力でねじ伏せられてしまうとなると、世論のゲリラ的存在でなおかつ伝播力も高いネットに一抹の望みを託す意外に方法はないのかも!

 

っと熱くなりましたね。まぁ、この映画を観ると「自分が同じ立場だったら、どうするだろうか」なんて真剣に考えさせられるような。それだけ面白い映画だったっちゅうわけです。劇中のお金にまつわる話やリコールのことなど、詳しければもっと面白く観れたかもしれませんねぇ。

 

以上、感想でした♪