「相関関係」と「因果関係」について、今回は整理して少しでも理解を深めましょう。実のところ、いまいち良く解ってないのですよ(-_-;)
用語の定義(広辞苑第5版より)
相関関係
一方が他方との関係を離れては意味をなさないようなものの間の関係。父と子、右と左など。
ふむふむ、つまりはコインでいうところの表と裏のようなもので、片方がなくなることはありえない関係、とも言えそうですね。
第6版で調べなおしたところ、上記引用の末に
相関関係にある概念を相関概念という。
という一文が確認できました。
大辞林第3版によると相関概念とは
相対概念のうち、特に相互に関係し合う概念をいう。上と下、父と子など。
デジタル大辞林によると相対概念とは
他の概念と相関してはじめて存在しうるような概念。例えば、親・子など。絶対概念に対していう。
う~ん・・・
相関関係≒相関概念≒相対概念
という認識で良いのでしょうかね(;^ω^)
因果関係
原因とそれによって生ずる結果との関係。
具体的例題は広辞苑で示されていませんでした。
「気温が上昇したのでかき氷が例年よりも多く売れた」という現象を例に考えてみます。
- 「気温の上昇」は原因
- 「かき氷が例年より多く売れた」のが結果
以上のことから「因果関係がある」と言えそうですね。
「かき氷が例年より売れた」ことが原因で「気温の上昇」は起こり得ない、つまり逆はあり得ないと考えて差し支えないのでしょうか。
なお、「因果」とは広辞苑第6版によると
直接的原因(因)と間接的条件(縁)との組み合わせによってさまざまの結果(果)を生起すること。
とあります。
教えて、フクロウ先生!
フクロウ先生、質問です!
(ちっ、うっせーな)はい、ポジ熊君、なんですか?
(聞こえてるっつうの)暑い日はかき氷が売れますよね?
そうですね、先生はブルーハワイが好きです。
いや、それはどうでも良くて。僕が聞きたいのは「暑くなる=かき氷が売れる」ということは「かき氷が売れる=暑くなる」って考えていいのかということです!
うん、いい感じの馬鹿だね君は。ブルーハワイ流すあたりも駄目。
(めんどくさい人だ・・・!)
ーー
説明しましょう。
「暑い日にかき氷が売れる」
これは気温の上昇が原因でかき氷が売れたという因果関係を表しております。
原因と、それによって生ずる結果との関係を因果関係と呼ぶ。ここまではよろしいですね?
しかし、先ほどのポジ熊君のように、誤った解釈をしてしまうことも少なくはないのです。その例を示しましょう。
因果関係の逆転
- 暑い日ほど、かき氷が売れる
- したがって、かき氷が売れることが、暑くなる要因である
気温の上昇とかき氷の販売数増加、これには因果関係が見られます。ですが、例に挙げたような逆の現象は、まず起こり得ません。かき氷をいくら大量に売ったところで、地球規模の現象に何らかの影響を及ぼす可能性は限りなく0に近い。
つまり、これは誤りであると言えます。
第3の要因が2つの共通原因である場合(疑似相関)
例を変えます。
- 外出すると頭痛が増える。
- したがって、外出することによって頭痛が増える。
この場合、第3の要因として「飲酒」が挙げられます。実はこの人、外出すると高確率で飲酒する機会が多かったのです。このように背景にある第3の要因によって錯覚に陥ることもある、ということです。
飲酒のために外出することも多く、飲酒のために頭痛が発生することも多い。つまり双方の真の原因は「飲酒」であると言えましょう。
偶然の一致
某アーティストのCDが爆発的に売れた時期と、某サイト(音楽に全く関係なし)のPV数が爆発的に伸びた時期が一致する。これをもって因果関係としてしまうには早合点であり、偶然の一致と言わざるを得ませんよね(どちらにも同じような要素があるならいざ知らず)。
もう少しマクロに考えてみると、地球規模での海面高度の上昇と、それに付随する何らかの現象を無理やり結びつけてしまう場合なども間違いを起こしやすいですね。「それはさすがに関係ないだろう」って思うことが多々あります。(まぁ、この場合の平均気温の上昇は因果関係を感じますけど)。
ーー
どうですか、理解できましたか?
う~ん、なんとなくね。
それは良かった。
それにしても、簡単に因果だの相関だのって、使わないほうが無難なのかなって思っちゃう!
ほう、それは何故です?
だって、迂闊に使用してさっきみたいな誤った例のなっちゃう場合もあるわけじゃん?そんなの、恥ずかしいじゃない。僕はブログを書いているけど、それは全体に公開されるものだからさ。
確かに言葉の誤用は避けたいところですが、人間というのは万能ではありません。論文ではなくあくまでも自己表現の手段としてブログを捉えているのであれば、神経質になり過ぎるのも毒だと思いますよ。何らかの指摘を受けた場合はそれに真摯に向き合い、素直に誤りを認めて修正すれば良いではありませんか!
(意外といいところあるんだな、この先生・・・)
「意外と」は余計です。
(地の文読むなや・・・)